北海道・旭川市に隣接する当麻町の農協を舞台にしたセクハラ騒動を木内希リポーターが伝えた。主人公は農協の前課長(44)である。
女性職員に対するこの男のセクハラ行為が始まったのは3年ほど前から。人事権を持つ上司であることを振りかざし、宴席で女性たちを並べてキスを迫る、抱きつく、胸をさわる、腰に手を回す、押し倒す…。業務の時間内にも行われていたというから、よほどの好きものだったのだろう。
昨2007年4月、被害者の1人、Aさんが損害賠償請求訴訟を起こす。農協もお詫び会見はしたが、セクハラがあったのかどうか詳らかにせず、何を謝罪するのかサッパリ要領を得ない内容に終始。結局、調査委員会を設け、「セクハラ行為があったと認められた」として課長を懲戒解雇にした。同時に、Aさんには900万円の損害賠償金を払って和解。
だが、不可解な措置がなされていた。前課長に対して49万円の解雇予告手当(これすら不要だと思うが)に加えて、300万円が支払われていたのだ。「出荷時期が迫って野菜への風評被害が心配で早く解決したかった」(農協側)。300万円は役員たちが自費弁済したという。
実態を知らされないことに怒り、退職金が支払われたのではと疑った組合員たちは北海道に検査を求めた。そして、道は「300万円は解雇予告手当の範囲を逸脱しており、根拠もなくきわめて問題」と結論づけた。
南美希子(この日コメント陣に加わった)「チャンチャラおかしい。周りの人がセクハラのあったことを知らないとは思えない。組織が腐っているのでは」
木内「加害者が絶大な力を持っていたので見て見ぬふりをしていたようだ」
鳥越俊太郎「記者会見で、セクハラがどれだけ卑劣な行為か分かって、反省していたのかどうか。そこがひっかかる」
白石真澄「いわれのないお金を出すことで被害者の女性を再び傷つけることになる」
石丸幸人「300万円を役員個人が出しているのであれば返還を求めることはムリだけど、農協の財産から出ていたとすると返還対象になる。腐った組織のようだから、ほとぼりがさめたころ、復職させないともかぎらない。監視していかなければならない」
前組合長(61)にもセクハラ行為があった旨、報告されていたが、こちらの処分については触れずじまいだったのが気になった。