サイパンでロス疑惑の容疑者を逮捕したロス市警が待望の会見を開き、スッキリ!!でもその映像が流れた。事件から27年経って、それも日本で無罪が確定した人物が捕まるというドラマティックな展開にふさわしい内容ではなかったようだ。
捜査担当者は「新証拠の有無についてはコメントしない」などと、盛り上がりにかけるコメント。番組司会の加藤浩次は「この時点で言わないってことは、(新たな証拠といっても)あまり大したことないんじゃないかって――」と率直な疑問を口にする。
これに対して、コメンテイターの宮崎哲弥は「裁判まで手の内を隠してるんでしょ」とコトもなげに言い、この日ゲスト出演した田宮榮一・元警視庁捜査一課長も「なんかあるんだろうと思いますよ」。そしてスタジオでは今日もまた、DNA、凶器発見、新証言等の、進歩のない「なんかあるんだろ」説が語られることとなった。しかし、それらを聞いみても、あの担当者の、自信なさそな困惑気味の表情が忘れられないところだ。
ロス事件・疑惑の陣頭指揮を執っていたという田宮は「(証拠の)持ち駒が足りず、裁判では詰め切れなかった」と振り返り、「裁判の無罪と無実は違う」と法相の冤罪観を支持。「(容疑者が)真犯人だとずっと思っていました」と大胆告白した。
すると、加藤は「それは当時のこと、ってことですね」とわざわざ念押し。なぜか、この事件に限っては「容疑者を犯人扱いすべからず」の姿勢を加藤は徹底している。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト