「電車でSMはやめたら?」 「かたじけない」

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   「KY」などのローマ字略語言葉を多数収録した「KY式日本語―ローマ字略語がなぜ流行るのか」という本が売れているらしい――のを受けて、リポーターの山岡三子がいくつか紹介する。SM(車内メーク)にHT(話ついてけない)etc。

   こうした流行に、コメンテイターの勝谷誠彦はいらだちを隠さない。「英語化する前の、もとの日本語が崩れてるよ」と不機嫌な勝谷に「これなら気に入るのでは」と山岡があるものを提案した。

   それは「武士語」変換サイト。「あなた」→「お主」、「あなたを愛しています」→「お主を慕い申しているでござる」といった具合。入力した文章を「武士語」にしてメールで送るのが流行っているそうだ。

   ところが、勝谷はこれも気にいらない。「デタラメだね、全部」「完璧にウソだね」。「武士語というのが、時代劇をつくる中での『現代風当時の言葉』なんですよ。(当時の人は)あんな言葉で喋ってないですよ、そもそも」。当時に精通しているらしい勝谷は力説する。

   さらに「この前は約束を破ってごめんね」が「先刻は契りを破ってかたじけないね」だと紹介されると、勝谷は顔を強ばらせ、「かたじけないは『ありがとう』という意味」と訂正に入る。

   ところが、「かたじけない」を辞書でひいてみれば、「恥ずかしい、面目ない」という語義が最初に載っていたりして、少なくとも「かたじけない=ありがとう」と簡単に言い切れないことはすぐにわかる。

   「時代劇風日本語」はけっこう広く――本人の気づかないうちに――浸透しているのかもだ。

文   ボンド柳生
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