JR東日本が「セクハラに当たる」と、掲示を拒否したことが発端で、にわかに騒動になった岩手県奥州市・黒石寺の奇祭『蘇民祭』が昨日(2月13日)深夜から行われた。
案の定、この騒動に加わった報道陣は170人、昨2007年は20人足らずだったというから8.5倍も殺到。『とくダネ!』も「伝統かセクハラか?」と、1000年以上も続くこの奇祭を追った。
祭りは、今冬一番の寒波来襲の中、褌一つの男衆が五穀豊穣を願い、厄払いに効き目があるというという蘇民袋を奪い合い最高潮に。
裸になって蘇民袋の争奪戦に参加するには、卵、魚、肉類が一切入っていない精進料理を1週間我慢しなければならない厳格な決まり事があるという。
もともと「祭り」は、古代から五穀豊穣、子孫繁栄を願う男女の出会いの場であったようで、奇祭はその古来の伝統を残し、この決まり事も神事でいう「ミソギ」のように思える。
そこで問題のポスター写真を見ると、ヒゲと胸毛が強調された肥り気味の男の背後に、褌をしめた男衆が映っているだけ。女優の眞鍋かをりは「何がセクハラか分らない」、小倉も「このポスターを見て、セクハラだといった人は理解できない」と。
ただ、男衆は古くから全裸で祭りの争奪戦に参加。今年初めて警察が公然ワイセツに該当する場合は取り締まると宣言したために、褌をしめるようになったようだ。
今回の報道陣のように、情報と交通網が発達し、奇祭と聞くとデジカメ手に物見遊山で出かける“善男善女”も多い。JR東日本はポスター写真云々より、奇祭の中身を心配したのだろう。