夕食に食べたギョーザ、15分後にはめまい、寒気、嘔吐・・・中国製の冷凍ギョーザを食べた千葉、兵庫両県の3家族10人が激しい中毒症状を起こし入院、5歳の女児ら3人が一時重体になっていたことが1月30日わかった。
この毒入り冷凍ギョーザを製造したのは、中国河北省の「天洋食品廠公司」。商社の「双日食料」を経由して輸入販売していたのは「日本たばこ産業(JT)」の子会社、「ジェイティフーズ」。
中毒症状を起こしたのは、昨2007年12月28日に千葉市内のコープ店で購入した「手作り餃子」を食べた家族2人、今月1月5日に兵庫県高砂市のスーパー「サンモール」で購入した「一口餃子」を食べた家族3人、今月22日に千葉県市川市内の「コープ市川店」で購入した「手作り餃子」を食べた家族5人。
警察が調べた結果、これらのギョーザから有機リン系の毒性の強い農薬「メタミドホス」が検出された。
この農薬は中国農業部が昨年1月、毒性が強いとして中国国内での販売・使用を禁止。しかし輸出用はその後も販売が認められ、ようやく今月9日になって輸出用も含め生産・流通・使用が禁止されたばかり。
ジェイティフーズによると、問題のギョーザは昨年10月に製造され、同11月に輸入されたものだという。
番組で、みのがとくに指摘したのは「最初に中毒症状の患者が出たのは1カ月も前。なぜ1カ月も回収せずに、黙っていたのですかね」という点。
従来から安全性が疑問視されていた中国製輸入食品。中毒症状が出たとなれば、直ぐピンと来るはず。もし最初の患者が出た昨年12月28日の段階で店頭から回収していたら、その後の2家族は被害を免れていたかもしれない。
新聞情報では、事件が報道された昨日夕以降、各地の保健所に同様の被害を訴える報告が相次いでいるという。
ジャーナリストの蔦信彦も「ジェイティフーズは昨年12月に起きていたことは知っていたはず。1カ月間放置した問題は大きいですね」。食品を扱う企業が、食の安全に対しいかに鈍感・ルーズか、またも明らかに。