「タバコの煙が嫌なら他の仕事をさがしたら」と解雇された非喫煙男性(34)が、建設資材製造会社(北海道)を訴えた。2003年健康増進法施行されてから初めての訴訟だという。ただ、この会社では、12人中10人が喫煙者だった。
この男性は、昨07年1月入社して事務をしていたが、頭痛、胸の痛み、不整脈などで、医師から急性受動喫煙症と診断された。そこで会社に分煙を求めたが、上司は「頭痛がするのなら医者へいけ」といった調子だった。
そこで今度は、滝川労働基準監督署に相談し、会社は受動喫煙の改善を指導を受け、灰皿の前に空気清浄機を10台設置したという。その後男性は自宅待機とされたが、11月20日に解雇された。
会社の社長はこういう。
「何ら疑問もなく30年やってきましたからね。いまの時代からいうと、私どもの方が遅れているのかなとは思う。分煙室をつくらないといけないと思う。しかし、当社で図面描いてる連中は、吸いながらの方がやりやすい。時間のロスもない。これいうと怒られるかもしれないが、長年そうしていたし」と。
で、スタジオだ。レポートをした高村智庸だけが喫煙者で、6人がノン・スモーカー。落合恵子だけがたまに喫う、という状況。高村は、「非喫煙者でも、わきで喫っても平気な人はいいけど、このように臭いとか、病気になっちゃう人をどうするか」だという。
健康増進法の25条には、学校、病院など多数の人が利用する施設では、受動喫煙を防止する措置につとめなければならないとなっている。萩谷麻衣子は、「喫煙室など分煙が必要で、空気清浄機だけでは、有害物質の除去ができない」という。
鳥越俊太郎も、「医者に聞いたんだけど、本人はフィルター通しているが、わきにいる人に害があると」という。
山本博は昔喫っていた。「やめて初めて、喫わない人のこと考えてなかったと分かった」
ときどき喫うという落合恵子は「喫わない人のことを考えないとダメ」という。
赤江珠緒が「喫っててやめた人の方が厳しいんですよね」
昔はむちゃくちゃだった。どこもかしこも煙がもうもう。そんな中を生きてきた人たちは、もう死に絶えたのだろうか。分煙になったらみんな健康になったのだろうか。残念ながら、理屈通りにはいかない。タバコはいちばん身近な悪者というに過ぎないのだから。