朝青龍騒動の総決算が、1敗同士の横綱相星対決という最高の舞台設定となったきのう(1月27日)の大相撲初場所千秋楽。白鵬が朝青龍を上手投げに破って朝青龍の身体が一転した瞬間の視聴率は、34.1%に達した。平均でも24.4%の高さだ。この瞬間、みんなどちらの勝ちを見たかったのか。
勝った白鵬は昨夜もう、あちこちの番組に出ずっぱりだったが、スパモニは朝青龍から入った。主治医の本田昌毅氏は「お疲れさんと声をかけたら、負けちゃったよ、とニコニコしていた。横綱としての役割を果たした達成感はあったと思う。13勝2敗ですからね。そこに関しては合格点を自分でつけてると思う」といった。
やくみつる氏は相も変わらず、意地悪い視点。「本当は優勝して、これまでのことはなかったことにしたかったんだろうが、そうは問屋が卸さなかった」
朝青龍本人は、支度部屋で白鵬の表彰式を無言でみつめていたというが、やがて重い口を開いた。「15日間やることやってさっぱりだ。四つに組んで力出し切れないのは、力もうひとつ。悔いはありません。力勝負なんで」
一方の白鵬は優勝インタビューで「夏巡業からがんばってきたし、負けられないという思いだけだった。優勝できてよかったです」
まあ素人の目はともかく、龍虎氏の言がさすが。「右四つになった時点で、白鵬の勝ち。右四つは白鵬十分の組み手ですからね。上背はあるし、引きつけられたら勝てませんよ」。しかし、十分にねばった。「すごい精神力だと思う。これは来場所以降、凄い自信になって帰ってくる」と断言した。そういえば、対決前と負けたあとの朝青龍の表情は、実に良かった。
さて、スタジオだ。
赤江珠緒が「大相撲でしたね」
山口一臣は「相撲協会にとっては最もいい結果になったのでは? 横綱相星で、しかもヒールが負けるという」
沖幸子が「感動した。白鵬が横綱の品格と責任をはたした」と、しらけるコメント。
唐沢俊一は「(朝青龍が)ヒールという存在をアピールしたのはすごい」
吉永みち子は「これで、相撲界がかかえている問題が解決したわけではないし、また、朝青龍が勝ったときのことを考えると、また強さに頼らざるを得ない体質になるのか」
唐沢は「スポーツとして認められるためには、こういう展開も必要じゃないか」
なんだ、結局沖以外は、朝青龍が勝った方が面白かったと思ってたのかな。みんなへそ曲がり。日本中へそ曲がり。