東国原氏が宮崎県知事に就任してから、今日で1年だという。もっぱら県のPR担当のように動き回った1年間はめくるめく感じだったに違いない。そんな状態を少しは変えたいと考えたのか、新しい活動に踏み出した。「せんたく」への参加である。
西村綾子リポーターが「せんたく」について説明する。北川正恭元三重県知事を発起人代表とする政策集団で、正式には「地域・生活者起点で日本を洗濯(選択)する国民連合」。
ほかに神奈川、京都、佐賀の各府県知事、財界人、学識者らが発起人に名を連ねている。
「国全体のあり方を問おうと強く思っている。地方を変えるには国を変えなければいけないから」(東国原知事)
日本のつくり直し、つまり洗濯と選択(せんたく)が必要で、こんどは「国をどげんかせんといかん」というわけである。
「政治あるいは政治家が明確なビジョンを出していない」と述べた東国原知事は、「将来、国政への参加は?」と問われて「ここで議論することではないと思っている」とふれたくなさそうだったが、受け答えする真剣な表情からは、まんざらでもない意識がうかがえた。
次の衆院選挙にどう対応し、候補者がどういうスタンスで手を組もうとするのか、そして世論がどう評価するのか、によって「せんたく」立ち位置は決まってくるだろう。
「政界再編への動きの一つ。イタリアの『オリーブの木』のようなイデオロギー的でない、ゆるやかな政党になる可能性はあるけど、まだ力が足りない」(勝谷誠彦)
「商店のオーナーたちが発言してこういうものを作るのはいいことじゃないですかね。政党、派閥から外れている政治家は東人気のお裾(すそ)分けが欲しいでしょうから、オオ化けする可能性もある」(テリー伊藤)
「せんたく」でも役目はPR担当?