「記者インサイダー」でNHK「ひっくり返る」?

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   「ちょっと驚きました。我々が変なことやったみたいで――」と笠井信輔アナが紹介したのは産経新聞の見出し「特ダネで株売買」。ちなみに、この番組の名は「とくダネ!」である。

私だって買いますよ

   「変なこと」をやったらしいのは、この番組でもフジテレビでもなかったので、笠井はほっと一安心だっただろう。NHKの記者ら3人が、放送直前のニュース原稿を読んでインサイダー取引をした疑いが持たれているというニュース。

   番組によると、NHK内では、完成ニュース原稿に関係者がコンピュータ上でアクセスできる仕組みがあった。原稿がフィクスした(固まった)あとで行われる、映像編集や音声などの作業を効率化するためだそうだ。

   ところが、このシステムへのアクセス(パスワード)は一括だったらしく、全国の関係者約5000人が、アップロードされた原稿すべてにアクセスできる状態だったという。「そんなんだったら、私だって買いますよ」と司会の小倉智昭。「5000人がアクセスできるのが(そもそも)おかしい」のだ。

   「いやあ、やっちゃいけないですよ」と笠井。「やっちゃいけないけど…」と小倉が言い返すのを遮り、「報道機関がひっくり返ってしまいます」と、ここは珍しく譲らず、フジテレビ(社員)の高い倫理意識をアピールしていた。ついでにフジテレビのシステムはどうなのか知りたかったけど。

   最後には、小倉も人気番組司会者の自負を折り込みつつ、モラルを語った。

   「『とくダネ!』も時には影響力があって、(放送内容が)株価に反映することもある。でも、やってはいけないことですからね」

文   ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト
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