きのう行われた大相撲の稽古総見で、いきなり朝青龍と白鵬ががちんこ勝負。7番とって朝青龍の5勝2敗だったが、さあ、この朝青龍をどう見るかで侃々諤々。
ビデオで、杉山邦博、龍虎、やくみつるの3氏がいう。
「びっくりした。予想以上にできあがっている」(杉山)
「疲れたときが悪い。息があがっていたがうまく切り上げ、計算通り」(龍虎)
「立ち会いの鋭さは心配ない」(やく)
3氏が共通するのは、「スタミナに難あり」で、初場所の優勝予想は3人ともに白鵬をあげた。もし朝青龍が勝ったら? 「大相撲の大の字が泣きます」(杉山)とまでいう。
横綱審議委員の内舘牧子氏なんか、朝青龍の元気がよほど面白くなかったのだろう。「長い相撲では白鵬が勝ちます」ってあなた、井戸端会議じゃないんだから‥‥まあこの人なら仕方がないか。
しかし、スタジオはがらりと違った。
山本博は「精神的な強さが結局上にいく」と朝青龍。
小木逸平が「ヒール(悪役)復活。ヒールは強くないと」と振ったのをうけて、鳥越も「優等生ばかりじゃ面白くない。ボクは天の邪鬼だから、朝青龍にがんばってほしい」
ゲストの山崎正も、「場所後半には瞬発力が落ちるが、一発勝負には強い」と、これも朝青龍だった。
すると、レポーターの立花裕人が、「横綱の品格が」なんていいだした。朝青龍の態度が以前に戻ってきているのが気に入らないらしい。やくみつるの「やんちゃと粗暴はちがいますからね」なんていうコメントを流したり。
稽古後の両横綱が、それぞれ個性を出していて面白かった。
白鵬は(強かった?と聞かれ)「横綱に強いって失礼だけど、やっぱり強いですね」
朝青龍は「いい相撲だった。お互いにね」
ともに、いいコメントだ。白鵬なんか品格も十分。意地の悪いメディアの声なんか超えている。
そして、2人ともにモンゴル人である。幕内上位には、外国人がずらりといる。品格なんていってる場合か。横綱の品格だって、強いからこそ生まれたものではなかったのか。