旧日本軍「関与」に大反発 沖縄集団自決

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   今年の政府は、閣僚の相次ぐ辞任から始まり、年金問題、防衛省の守屋前次官接待漬け、薬害C型肝炎問題で右往左往し、落ちるところまで落ちた1年。その締めくくりというわけで、木曜日の論客たちが政府批判。

不条理なものを感じますね

   まず教科書問題。終戦直前に起きた沖縄戦「集団自決」の表現をめぐる教科書検定に結論が出た。「日本軍の強制」という記述は認められないが、「日本軍の関与」ならOK.というもの。旧日本軍の不条理にフタをしたがる政府の姿勢は相変わらずだ。

   この「集団自決」の表現をめぐる問題は、来春から使われる高校日本史の教科書検定で、沖縄戦における集団自決をめぐり「日本軍の強制」が削除されたことに、沖縄県民が大反発したのがきっかけ。

   教科用図書検定調査審議会の日本史小委員会が異例の再審を行い結論を出した。

   まず、司会のみのが「不条理なものを感じますね」と口火を切った。

   これに応えてジャーナリストの蔦信彦が「沖縄の反発を聞いて替える。文科省の姿勢がはっきりしていないですね。『関与』というのも日本独特の言い方。第3者がやったような言い方をする。薬害C型肝炎の時もそうですが、政府の責任というものをなるたけ文字に入れないようにする姿勢が見える」。

   弁護士の大澤孝征も「(関与は)言い替えですよ。集団自決を見た人がまだ生きている。第1級の直接証拠があるのに、目をつぶる形で言い替える。本当にいいのだろうか。直接証言を聞かずに判決を書くようなもの。官は間違わないという抜きがたい思想がある」。

   文科省の煮え切らない結論に、これでもかと批判の礫(つぶて)が飛んだ。

   

   

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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