また偽装! あなたのカシミヤ「本物確率」4分の1?

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   「カシミヤ70%」と表記していながら全くカシミヤが使われていなかった、としてユナイテッドアローズ(東京・渋谷)が2007年12月26日、公正取引委員会から排除命令を受けたことを報じた。「カシミヤ偽装」が根深い問題であることも指摘した。

夢消えちゃう

   カシミヤヤギのうぶ毛を使うカシミヤ。高級素材として知られるが、最近では「廉価」版も出回り始めている。

   ユナイテッドアローズは10月から自主回収を進めてきた。同社HPによると「ジュエルチェンジズ」店舗で販売したストール(6品番)が対象。すでに国へ報告し、9月から販売停止、10月から自主回収、返金の対応を取っているという。

   番組はほかに「SHIPS」でも「カシミヤ100%」表示のマフラーに羊の毛(同社HPによると「他の毛」)約20%が混じっていたと指摘。同社も10月の段階でHPで事態を報告していた。

   カシミヤ関係団体関係者の電話インタビューも紹介された。素人が見た目や手触りでカシミヤが本物かどうかを見分けるのは「ほとんど不可能に近い」。専門家も顕微鏡を使って識別するそうだ。

   また、需要が供給を大きく上回り、輸出元の国がほかの毛を混ぜて輸出している実態もあるそうだ。

   テリー伊藤は「チェックが大切。食品と一緒だよね。夢消えちゃう」、冨田リカは「安いカシミヤは表示を見るとウールとか混じってる。けど、表示は信じますよね」。

   報告した山岡三子はさらに、「カシミヤ業界では」「目安」として、生産量1万トンに対して製品は4万トンは出回っている「という話がある」と続けた。本物のカシミヤはたった4分の1という訳だ。国内限定の話か世界規模なのかの説明はなかった。いずれにせよ「偽装カシミヤ」(「率」の数字を含めて)がかなり広範囲に存在している可能性を示す話だ。

   番組は、ユナイテッドアローズが事態を「把握してなかった」とした。要するに「意図的ではない」と説明したかったのだろう。確かに専門家の話でも、輸出国がほかの毛を混ぜて輸出し、検査もサンプル検査程度ならすり抜ける可能性を指摘していた。しかし相澤英孝教授は「偽物を売るのか。きちっと品質管理ができるかどうかが問題」と指摘した。

   確かに「メーカーや販売店側は知らなかった」で済ませていい問題ではないだろう。「今年の漢字」が「偽」だった国の「寒い」お話でした。

文   赤坂和郎| 似顔絵 池田マコト
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