昨年2006年12月渋谷区で発生した、夫バラバラ(セレブ、外資系、高級マンション、DV)殺人事件の初公判が昨日(12月20日)、あった。
「面白いと思ったのは…」と小倉智昭が言う。検察側が大型のパネルやスクリーンを駆使し、"プレゼンテーション形式"で冒頭陳述を行ったこと。これは裁判員制度を睨んだ変化、一種の準備だろう――。
冒頭陳述の最後には、検察が被害者の母親の供述調書を読み上げたという。「あの女は悪魔です。できることなら死刑にしてほしい。でもそれでは苦しみは一瞬。一生苦しみ続けてほしい」
リポーターの大村正樹はいつになく力説していた。曰く、「被告は○○に見えた」。物怖じしてない=あまり反省していないように、見えた。被害者の親から遺影を突きつけられても、「なんで(自分の苦しみを)わかってくれないの」という表情、だった。
「そう見えた」のだから仕方ないが、万が一、彼と裁判員仲間になったと想定すると、ウンザリしてくる。十が一、自分が被告になったとして、「なにかに見えた(見えなかった)」という理由で裁かれたくもない。
裁判がわかりやすく、視覚と情緒に訴えるようになっていく――と、それは何かに似てくるようだ。いっそ、"プレゼン"をこの番組にでも委託したらどうだろうか。より、わかりやすくなるかもだ。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト