NHKスペシャルがワーキングプアを特集した2番組をまとめたものを見た。見ごたえがあってよくできた番組だった。
貧困問題というのは、まだまだ日本では「人ごと」という印象持ってる人が多そうだけど、もう身近なところまで浸透していることが分かった。10分の1もの世帯に達していると言っていた。正直驚いた。ここまで進行しているとは。
正規雇用されない人たちが困っている現状も報告していた。中でも女性たち、特に離婚して子どもを抱えている人たち、それに高齢者、崩壊した地域社会、児童養護施設などの若い人たちが影響を受けていた。
気になったのは、問題が連鎖していく点だ。仕事がなかなか無いから賃金が安いところで働く。賃金が安いから働き詰めになり体を壊す。そうするとその親の子どもが教育を満足に受けることができなくなる。するとその子どもも仕事を探すのに苦労するようになる・・・離婚というのは、経済的にも子どもに与える影響もかなり大きなものがあると感じた。離婚は簡単に考えるべきじゃない。
日本は上辺だけ見てると豊かな国に見えるけど、貧困がどんどん広がっているんだね。最近は何かというと、負け組だ、自己責任だ、というけど、そんな言葉だけで終わっちゃいけないと思った。政治の分野でも経済の分野でももっと真剣にこの問題に取り組んでいかないと、近い将来本当に大変なことになる。1人がどうするこうするの問題じゃなく、社会としてどうするかを検討する時期に入っている。そんなことを考えさせられた番組だった。
働けど じっと手を見る 暇もなし