先週テレ東系で「姿三四郎」のドラマスペシャルをやってたね。NEWSの加藤成亮が三四郎役だった。柔道人生を描く姿三四郎といえば、黒沢明監督の映画の強烈な印象がある作品。比べちゃかわいそうだけど、物足りなさ、寂しさを感じたな。現代風すぎる、というか、からっと明るすぎるというかね。ドラマとして、出来が悪かった訳じゃない。ただ黒沢映画と比べるとどうしても、ね。
加藤クンはがんばってた。一生懸命さは伝わってきた。でもそれだけかな。恋してるときの顔も戦う柔道家のときの顔も、同じ顔つきで演じるんだもん。あと、これは加藤クンだけという訳じゃないけど、目、瞳に夢がない。顔を見たときに、夢を持ってるな、と感じさせてくれる、そういう目がないんだな。夢を持ってない若い人が多いからかな。柔道の未来に燃える三四郎の夢、を目で表現できればよかった。
脇役陣はなかなか良かった。恋の相手役中越典子は、時代劇によく似合う女優だね。前から評価してるんだ。本仮屋ユイカも出てた。ムチャクチャかわいい。
それにしてもなんで今ごろ三四郎かな、と思っていたら、ああこれかと思い当たった。ドラマの3日後、柔道ワールドグランプリがテレ東系で放送された。なるほど、ドラマは盛り上げ役を期待されてたワケだ。
三四郎 「世界」柔道の 露払い