スパモニが独走状態にある独立行政法人追及で、とうとう渡辺行革担当大臣がスタジオに現れた。“応援団長”玉川徹が「もう、大臣に聞くしかない」と紹介すると、もうニコニコだ。
この日のキーワードは「埋蔵金」。独法には毎年、トータルで3兆5000億円もの金がつぎこまれているが、これらが関連会社に流れて、本体(独法)は赤字でも関連会社には利益がたまるような仕組み。不動産になったり施設になったりーーこれが埋蔵金というわけだ。
大臣が9日、多摩ニュータウンを視察したさいの映像が流れたが、都市再生機構(UR)への言葉ははげしかった。
「(入居条件の)収入が家賃の4倍はきびしい。生活弱者向きではない」
「2割も空きがあるのはなぜか?」
「30年代40年代のやり方を続けていることは、みなさん(UR)の仕事を温存するためだけではないか」
「内部留保が関連会社へいってる。形を変えた霞ヶ関埋蔵金だ」
この視察では、団地住民が「民営化しないで」と大臣に訴えたが、実はその裏で、視察に同行した伊藤公介代議士(自民、元国土庁長官)が「民営化すると団地がなくなる」と住民をたきつけている映像が撮られてしまうというおまけまでついた。大臣のすぐわきで、足を引っぱっていたわけだ。
で、いよいよ大臣に1問1答。
——大臣は孤立無援だといわれる。官邸のバックアップはあるのか(玉川)
大臣「首相は、閣僚折衝には『政治家として対応するように』と指示した。これは大変なこと。役人のいうままになるなというのだから」
——行財政改革が出てきたのは?(鳥越俊太郎)
大臣「無駄遣いは、後の世代につけがいくからだ」
——独法に毎年3兆円もかける値打ちはあるのか?(鳥越)
大臣「資産が何十兆円とある。ムダは多いと思う」
——「埋蔵金の実態は?」とURの例を示す。
大臣「一気に解消は無理だが、スリム化はできる。低所得者向け住宅に集中するとか」
——独法を残す方がいいといった人の責任は?(伊集院光)
大臣「自分のいったことに責任をもってもらう。国民も、発言をジーッと覚えておいてもらうことだ」
——だれがどういう理由で反対したかを、明らかにできないか(石丸幸人)
大臣「大臣と話した内容を公表している」
——UR温存をいう新聞もある。弱者切り捨てになるからと(玉川)
大臣「住民に出て行けなんていってない。民営化した方が、安くよりよいやり方があるだろう」
久しぶりに歯切れのいいやりとりを聞いた。とくに、「だれが何をいったかを覚えておくこと」というのは名言だ。みんながこれをやれば、政治が変わる。
折から年金問題では、「3月までに」といった、いわないでもめている。「いったんだよ。だから次はお前には投票しない」というだけのことだけどね。