毎年20億円赤字の価値「アル」 独立行政法人の「お気楽」

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   102ある独立行政法人の改革が、渡辺行革担当相を中心にようやく動き出した。役人の天下り先に作ったのでは?と思いたくなるような、「無用の長物」独立行政法人を整理合理化する話し合いが、3日からはじまった。

国土交通省は全面拒否! なんだこれは

   『朝ズバッ!』は、その無用な長物の象徴として、職業体験施設『私のしごと館』(京都府精華町)にスポットを当てた。

   この施設を管理運営しているのが、独立行政法人『雇用・能力開発機構』。延々と給料から天引きされる"やらずボッタくり"の仕組みの雇用保険。その保険料を財源に、総工費581億円で4年前に完成したのだが、毎年20億円の赤字タレ流し。

   館内をみると、スーツ姿のサラリーマン、制服を着用した航空会社の客室乗務員など、なんと79体の人形が展示されている。今どきの高校生の職業意識を人形で啓発?バカな役人の発想と言いたくなるが、人形の制作費が一体356万円、合計2億8000万円、バカでは済まされない。

   このほか、『模擬TVスタジオ』2億7800万円、宇宙開発体験コーナーの『宇宙船』5億8000万円...。就職先が宇宙船?"現実離れ"していて、実際的とはいえない。それに6億円弱のムダ遣い。

   番組は、当時の厚労省の担当局長で現・女性国会議員にインタビューした。同議員は「当時は予算が潤沢で、昔の感覚で無理なく出せるという時代に考えた。あんな多額なおカネをかけるのかと疑問でしたがネ」という。

   しかし、バカ言っちゃいけない。バブル時代のことじゃあるまいし、完成したのは4年前だ。計画期間を含めても財政再建は至上命題、、「失われた10年」からの脱出に四苦八苦していた真っ只中、予算が潤沢のはずがない。せめて、疑問に思ったら事業の見直しぐらいすべきだったろう。

   やはりインタビューした施設の現館長となると、もっとひどい。「教育施設なので赤字は当然です。美術館だってそうじゃないですか。民間にお願いしてもやるべきです」。どうでもいい人形並べて、美術館の芸術品と一緒にされたらたまらない。

   この『私のしごと館』は、渡辺行革担当相と舛添厚労相の話し合いで「廃止」の方向が決まった。しかし、渡辺行革担当相が提示した3法人の民営化案を全面拒否する国土交通省のような役所も。

   司会のみのは「国土交通省の冬柴さんは全面拒否! なんだこれは、道路財源はどうなんだ。具体的にじっくり検討してみようと思います」と、ズバッ。無用なものは、皆でズバッと斬り捨てましょう。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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