「ケータイ小説」がものすごいことになっている、と「特捜」森本さやかが伝えた。
映画にまでなって話題の「恋空」(美嘉)の場合、ケータイのアクセスが2000万、映画観客動員数160万人は「続・三丁目の夕日」をおさえて堂々の1位、書籍195万部だというから、やっぱりただごとではない。
2007年上半期の書籍ベストセラー10位のうちに、1位「赤い糸」(メイ)、2位「もしもキミが。」(凛)はじめ5つがケータイ小説だったから、出版界も無視できないわけだ。いったいなにが起こっているのか。
「恋空」は、高校の同級生の出会いと別れ・・それだけらしいのだが、女子高校生たちは「泣きたいとき読む」「読み出すと止まらない」「口コミで」という。ケータイでダウンロードしながら読み進むから、電車の中でも自室でもどこでも読める。
それが本になれば買うが、普通の本は読まない。カメラが訪れたある女子高生の部屋には、ケータイ小説の書籍がずらりと並んでいたが、それ以外は漫画ばかりだった。
小説のジャンルは、サスペンス、ファンタジー、冒険ものもあるが、いちばんの人気は恋愛もの。それも悲劇的なもの。学校の生活、いじめや親の離婚、家族の崩壊など、現代そのものが登場する。しゃべり言葉で書いてあるので、「(著者の)年代が近くて読みやすい」と高校生はいう。
また、読者から著者にメールが届くのも、ケータイ小説の特徴だ。「メールを書くことで救われる」「深く心に突き刺さってきました」とか。
ケータイ小説の登録者数は520万人。作品数は100万。書籍になったのが34作品だそうで、森本は「新たな文学のジャンルか」といったが、小倉智昭は「わからん!!」とぶ然。
福田和也は「読んだことはあるけど、普通に小説を読むときのような、文脈を作ったり場面を想像したりという精神の動きがない。だから読まれるんでしょうが、なんにも進まないなという感じ」
小倉は「液晶の画面に収まる文章で書いてあるわけでしょう」
冴えていたのはピーコで、「等身大の自分の目線と同じものしか読まない子が大人になるのが恐い。大人の書いたものを読まないと成長しないから、いつまで経ってもこどもみたいな」。
「今の女の子は無理しませんよ」と福田。
ピーコはさらに「人間生きていくのは、あなたが思ってるより不幸なのよと思った方がいい」
佐々木恭子が「強烈な」で、みんな苦笑い。