この前、NHK-BSのハイビジョン特集で江戸時代の画家・俵屋宗達の特集をやっていた。有名な「風神雷神」の屏風絵をテーマに、さまざまな角度からいろんな人がコメントしたり、実際に絵を描いてみたりして、その魅力に迫っていた。
面白かったのは、お寺の一室に風神雷神じゃない屏風絵をもってきて、座って見ていたことだ。屏風絵は曲げて置いて、座って見るのが本来の見方というわけだ。そうすると、ちょうどいい高さで見ることができるらしい。
松と岩と波が描かれた2つの屏風絵を並べて置き、いろんな角度から見ている。そうすると、座り方によって見え方が違う。実際には絵はつながっていないのに、つながって見えたりする。昔と同じ環境ということでロウソクの火で見れば、絵がゆらゆらと揺れて、また面白い。
番組の中で出てきた「屏風はメディアである」という言い方が印象的だったな。
屏風絵を曲げるときは、正確に角度を測ってやるんじゃなくて、生活感覚でいい加減に曲げるのが大事みたい。椅子の生活に慣れた我々にはなかなか想像できない世界だった。
屏風絵は 折り曲げ座せば 七変化