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食品表示あれもウソこれもウソ 最後に頼る「秘密兵器」とは

   食品の偽装表示なんてもう驚かなくなったが、これには驚いた。小売りや製造業者が、仕入れたものの表示が正しいかどうかを、独自に調べはじめているという。それもDNA鑑定だと。とうとうそこまできたのかーー

ここまで・・・性悪説ですね

   まず、食品に関する内部告発が急増しているという。農水省の「食品表示110番」。これまではだいたい月に100件くらいだったのが、ミートホープ事件のあとの6月には252件、赤福だなんだかんだと続いた10月には、697件になった。

    「特捜エクスプレス」というコーナーは、ときどき面白いことをやる。今回は、消費者を使った実験。スーパーで買い物をするとき、食品の表示をどの程度見ているかを調べた。視線を追える特殊カメラをつけると、どこを見ているかがわかる。その結果は、やはり「産地」と「賞味期限」だ。

   だが、それ自体が偽装かどうかまではわからない。ところが、売る側がすでに反応し始めていた。カメラは富山にある「日本DNA食品検査センター」に入った。全国のスーパーやメーカーから送られてきた製品や原料がずらりと並ぶ。肉類からコロッケなどまである。

    「内容がちゃんとしてないと、もう仕入れませんよという動きですね」とセンターはいう。これまで週に2、3件だったものが、日に30件、40件来るようになっているのだそうだ。

   検査は、食品のタンパク質などを分解してDNAを取り出して鑑定する。まるで、無菌の実験室のような雰囲気だ。ここで、都内で買った「本マグロ」を鑑定してもらったところ、「ミナミマグロ(インドマグロ)」と判明した。実はこれ、消費者団体から「偽装の疑いあり」との情報が寄せられていたのだが、正しかったわけだ。

   しかし、これを売っていた店は、「業者からは本マグロと聞いていた」の一点張りだ。しかし、いまやこれでは言い訳にならない時代。自衛策をこうじている会社は少なくないことがわかった。

   ミートホープから原材料を仕入れていた「カトキチ」では、事件後独自にDNA検査装置を導入して、信用回復につとめていた。まんじゅうの「日本橋福まん」では、「言葉だけでは信用できない」と、すべての原材料を検査会社の検査を通している。「検査のコストはかかっても、事故が発生したときのコストを考えれば」という。

    「大変だ、みんな。業者さん同士が信用できない」と小倉智昭。

   佐々木恭子も「ここまで必要になってくる。性悪説ですね」

   小倉は「12月いっぱいまで、駆け込み寺ということでさ、全部出してもらうとか」

   眞鍋かをりは「まず国産か中国産かを見る。賞味期限は多少過ぎてても食べちゃう」

   岩上安身は「検査コストが上乗せされちゃうのかな」

   なんにしても、悩ましい時代になったもの。