混乱が続く民主党・小沢一郎代表の辞任問題。「参院選で1票を投じた方、相当頭にきている人もいるんじゃないですか」と小倉智昭がいう。きょうは、「小沢さんは辞めるのか」が焦点になった。
民主党はきのう(5日)の役員会で、小沢氏慰留を決め、鳩山幹事長らがそれを伝えたが、小沢氏は「ありがとう」とはいったが、即答しなかった。だれも心が読めない。小沢氏周辺の見方も微妙だ。
「自民党に代わる政権担当能力のある政党を作ろうという、この信念だけは曲げてもらっては困るわな」(渡部恒三氏)
「慰留できないようだったら、民主党に先行きはない」(山岡賢次国対委員長)
「小沢さんは、自分は変わる努力を続けていた。辞めるといったときは、従来の顔がみえたが、党首を続けることで小沢は変わったといえる」(平野貞夫元参院議員)
小沢氏に近い人たちですらこうだから、小沢流のレアリズムを理解できる人は少ない。今回の動きも、政権への最良の道筋という判断と思われるが、民主党の役員会は理解しなかった。
混乱の元は、密室の2人だけの会談で、後で2人の言うことが微妙に違うこと。特に大連立をどちらがいいだしたかでは、「小沢氏から」と報じた読売新聞に小沢氏は「事実無根」と激怒。一方の福田首相は「あうんの呼吸」。自衛隊の海外派遣の問題でも、小沢氏が「首相は特措法にこだわらない」といったことを、首相は否定している。
小沢氏が会見で「民主党には政権担当能力がない」といってしまったことも、長く尾を引きそうだ。そもそも、小沢氏のいう「政権担当能力」とは何を指すのか。そうした「能力」はもういらないと、有権者がいったのが、先の参院選ではなかったのか。
長谷川豊が、これまでの小沢氏の軌跡をたどって、とくに98年の自自連立の状況が今回と似ていると分析。「小沢さんが動くときは、必ず次の一手がある」と離脱の可能性も示した。参院での過半数に自公は17議席足らないだけ。小沢氏が17人を引き連れて民主を離れれば‥‥という見方だ。
小倉は「小沢さんは民主党に向いてないという人は多い」「そんなに、民主党には人材がいないのか」と、すこぶる懐疑的だ。
竹田圭吾は「不信任をつきつけられたとして、辞めるといってる人をなぜ慰留するのかがわからない。国民不在」
中江有里が「内側の人にだけわかるのかな、と距離を感じましたね」というと「内側でもわかってる人は少ない。プロセスと結果を説明しないといけないでしょうね」と平野氏。
小倉は「なぜ小沢さんじゃなくてはいけないのか、国民に見せてくださいよ」