大病院「突然の閉鎖」ディスカウントストア閉店と同じ感覚!?

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   北区最大のベッド数を誇った東十条病院が、先月10月をもって診療を休止した。休止といいながら再開の見通しは立っていず、入院患者は転院、職員381人は1ヶ月前通知で全員解雇。一昨日の団体交渉では、「俺たちの未来があるんだよ!」などと元職員の怒号が飛んだ。

本当に建て直しが目的だったのか?

   病院側は「経営難」「医師不足」などと説明するが、背景には複雑な事情があったそうだ。大手ディスカウントストア・チェーン会長が音頭を取って開設に動いたこの病院。紆余曲折の末、1991年に日大の関連病院としてスタート。

   ところが、96年頃には経営悪化。今年5月には建て直しのための経営陣入れ替えがあり、「企業から資金を集めやすい」との理由から、チェーン経営者一族が役員を独占した。現経営陣によれば、この入れ替え後、日大側が医師を引き上げため、医師不足に陥ったのだという。

   入れ替えから、9月下旬の休止決定まで5ヶ月ほど。「短すぎる」と、山口一臣・週刊朝日編集長は疑問を口にする。「赤字のまま10年続けて来たのに、経営陣が変わったとたんに閉鎖が決まっている。本当に建て直しが目的だったのか。あらかじめ閉鎖が頭にあったのではないか」

   休止の公表が1ヶ月前というのも、「職員や患者のことを考えると、無責任に思える」(木場弘子・キャスター)

   たしかに、売れ行きの悪いチェーン店が撤退するのと同じような感覚で、病院をたたまれては困ってしまう。

文   ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト
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