「いまの厚労省には大臣が3人必要です。3分割しないと進まない」
年金記録に薬害C型肝炎・・・巨大な組織に問題が山積している省庁のトップが、この日の朝ズバッ!に生出演。
解決に向かって、官僚が戸惑ってオタオタするような大胆な判断、猛スピードで爆走する“超多忙中”の張り切り大臣だ。
「私はフライングだ、パフォーマンスだといわれても強い意欲を持ってやり抜きますよ、ぎっくり腰がいくら痛くても。抵抗勢力?蹴散らしますよ」・・・
いつもの小気味いい大岡裁きのタンカ口調。スタジオは<舛添支持・がんばれ>モードとなった。みのもんたはさながら応援団長。
前日(10月31日)には「年金記録問題検証委員会」の最終報告書が出た。
「あれは向こう(総務省)が検察官で、私(厚労省)は被告席に立たされたようなもの。この国は社保庁のこの問題から立て直さなければ。コンビニより信用のない国家機関ってありますか」
「民主党の長妻さんがやっても出来ない、そこまで踏み込んでやります」
歴代の政治家がしがらみやら何やらで取れなかったスタンス。キレ味の鋭い発言だ。テレビ討論のタレント性が、大臣という看板を背負って迫力が倍加した。
薬害C型肝炎について福田首相は政府責任を認めた。“爆走大臣”はこの問題でも被害者の目線に立った。
「患者の皆さんが救われることなら、政府声明であれ和解であれ、形はどうでもいいんです。真相を究明して責任を取らせる。その原則しかありません」
「リストを出さない製薬メーカーには今日にでも極めて厳しい命令を発します。大臣の命令ですから・・・」といいながら人差し指を突き出していった。
「いうことを聞かないと、会社はつぶれます」
元国交省のキャリア官僚から突然、役者に転身した早坂実が口をはさんだ。「国の責任だとすると財源が・・・」
おそるおそるの質問に素早く反応する。「国民に頼むから1円でも2円でも出してよ。それで7年かけて解決しましょうよ、と・・・そうだ。この番組で肝炎治療7年計画を叫んでほしい」
“爆走大臣”はみのもんた仕切りの番組を乗っ取った。