やんちゃが大好きなテリー伊藤もさすがに「情けなかった。いくらなんでもボクシングじゃない。残念です」と嘆いた。
WBCフライ級タイトルマッチ、チャンピオン内藤大助(33)と亀田大毅(18)の一戦は、漫画みたいな展開になった。まともな打ち合いができずに、反則を繰り返す亀田に、「ボクシングをしろ!」とヤジ。判定は内藤の圧勝だった。
試合前から異様な雰囲気。亀田大毅の名前がアナウンスされると、ブーイングが起こった。観客6000人は圧倒的にチャンピオン支持だったようだ。大毅の大口にうんざりしていたのか。外国人の「かませ犬」相手の10戦全勝のインチキが腹に据えかねていたのか。
結果は、その観客が望んでいた通りになった。手が出ない亀田はクリンチからもみあいにいく。投げ飛ばす反則。まるでプロレスだ。内藤があきれたように笑う。最終12ラウンドには、とうとう内藤をかかえあげてしまう……
前日亀田が「負けたら切腹」といっていたのを受けて、試合中も「切腹」「切腹」の声があがった。試合後、「亀田に勝って、国民の期待に応えた」「思ったより弱かった」という内藤の言葉に、会場から巻き起こった大きな歓声が、全てを物語っていたようだった。
加藤浩次が「まるでアウェー戦だった」
「切腹」についてテリーは、「ボクも以前、ジャイアンツが負けたら切腹すると言ったけど生きてますからね。これはいいんです」と笑う。
驚いたのはファイトマネーだった。亀田1億円に対して内藤は1000万円。興行権が亀田側にあったためらしいが、スタジオも「エーッ」とびっくり。大竹真の解説では、内藤選手の収入は月額12万円だったときもあるほどだから、これでも満足なんだという。これも、亀田家が兄弟こぞって大口たたいてきた成果なのか。
加藤浩次は「大毅はヒールじゃないですか。あれで人が集まったんだから、負けても可愛いげのあるヒールで、キャラをチェンジしてほしい」
テリーは「やっぱり未熟だったかね」と、ちょっと未練ありげ。
ところで、内藤選手のトランクスの尻のところに「保険見直し本舗」と大きく書いてあった。これが、保険問題の無料相談をしているところで、「内藤選手勝利キャンペーン」で、アフラック・ダックのぬいぐるみをくれるんだとか。
なんにしても、ちょっと胸のつかえがとれた一戦だった。