ピンクのリボン。乳がんで家族を亡くしたアメリカのある家族が「このような悲劇が繰り返されないように」との願いをこめて作ったリボンからスタートした。
ピンクのリボンは乳がん啓発運動のシンボル・マーク。
朝ズバッ!は、京都に住む余命半年と宣告された31歳の女性の生き方を追いかけた。彼女のケースを通して、ピンクのリボンをアピールした。
乳がん――ニホン人女性がかかるがんのトップで、昨年度の死亡者は11272人。年々増加している。
「20人にひとりがこの病気にかかっている、もっとも30~40代がかかりやすいとされています」とみのもんた。
「でも早期発見すれば、90%以上は治るんですよ、皆さん」自己検診と定期検診で早い時期に発見することを呼びかけた。
「ローザ・シュライフェ」(ドイツ語でピンクのリボン)美容師・福本志穂さんの自宅を兼ねた美容院だ。3年前に左胸にがんを発見、この時点では骨や肺、肝臓にも転移していてすでに末期状態だった。余命半年と宣告された。
それから3年・・・今年9月には再摘出手術を受けて2週間の入院をした。しかし、ショート・カットの彼女はテレビ画面では終始明るい表情だった。むしろイキイキしていた。
抗がん剤の副作用で髪の毛がすべて抜けた。絶望と孤独。この死の淵から脱出したのは夫と5歳の愛娘の励ましがあった。これが生きがいだとすると、もうひとつの生きがいがあった。
自分は美容師。かつらを付けている。同じくがんで髪の毛を失って、かつらをつけている人のためにカットしてあげよう。いうならば、ニホン唯一の脱毛したがん患者相手の美容師。
「自分は決してひとりじゃない。ほかの人に大事に接して感謝して・・これが命じゃないかな」さりげなくいう福本志穂さん。女性のいのちといわれる髪を失った"病友"たちのかつらにカットをしてあげる・・・これが生きがいになった。
「自分しか出来ない仕事を見出して、彼女は生きる力を得た、そんな気がします」
「ほっとけない!」という勇ましいタイトルに収まったテーマだったが、番組はピンクのリボン運動への確かな呼びかけとなった。