「めがね」
出てくる人物がみんなメガネをかけているのはなぜ?

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   荻上直子といえば監督・脚本の「かもめ食堂」で一躍注目を浴びた。どういうわけかフィンランドのヘルシンキに日本人女性が日本食堂を開く。日本人観光客や地元の人と交流する映画だが、何で?という疑問だらけ。だが「気持ちの良い」映画だというのが、もっぱらの評判。こういうトボケた映画を好きな人もいるんだろうね。

(C)めがね商会
(C)めがね商会

   この「めがね」は、監督・脚本の荻上直子を初めスタッフとキャストが「かもめ食堂」と同じ。だからこの作品も同じく「気持ちの良い」映画なのだろう。舞台は日本のどこか分からない南の島(多分沖縄のどこか)で、民宿がぽつねんと立っている。そこに旅人が訪ねて来て地元の人たちと交流するという設定だ。

   映画はサクラ(もたいまさこ)が双発のプロペラ機から降りるシーンから始まる。毎年、浜で氷屋を開くのだ。続いてタエコ(小林聡美)が飛行機を降りる。ふらりとこの南の島にやって来た旅人だ。長い砂浜、重いバッグを引きずりようやく着いた民宿ハマダで、宿の主人ユージ(光石研)が愛犬コージと出迎える。翌朝音楽が聞こえるので浜へ出かけると、町の人たちが身体をくねくねさせる不思議な「メルシー体操」をやっている。宿に頻繁に顔を見せる高校教師ハルナ(市川実日子)とも知り合う。

   登場人物に職業はあるが、何故そこにいるのか?どう言う性格か?どういう必然性か、みな謎の人たちだ。しかし何故か全員が眼鏡をかけている。だから「めがね」というタイトルか?

   サクラの氷屋はお金を取らない。小学生の女の子は絵を描いて渡すだけ。タエコはハマダでの日々で、周りの人たちのペースに巻き込まれて行く。単に海を眺めていたり、編み物をしたり、釣りをしたり。毎日「たそがれる」日々を過ごす。ユージにこの辺りに「観光するところなんてありませんよ」と言われてからの過ごし方だ。

   このような映画を好きな人がいるかも知れない。でも私は好きではないね。これで癒されるって? せめて美男美女でも顔を見せてくれれば良いが、出演者は小林聡美、もたいまさこなど不美人ばかり。

   めがねをかけても不美人で、それが美人でない人への「いやし」になるの かも。

恵介
★★★☆☆
めがね
2007年日本映画、日活配給、1時間46分、2007年9月22日公開
監督・脚本:荻上直子
出演:小林聡美 / 市川実日子 / 加瀬亮 / もたいまさこ
公式サイト:http://www.megane-movie.com/
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