「身内」に甘すぎるBPO検証委「全く期待できない」

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エレキ君

このへんでテレビ各局の夏休み前後に起きた出来事をまとめておこうか。今夏も日本テレビの「24時間テレビ」は話題も視聴率も絶好調。欽ちゃんのおかげ。

アドバ君

平均世帯視聴率18.6%、瞬間最高視聴率は番組歴代1位の43.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。70歳までもう少しの欽ちゃんを70キロ走らせるのは酷だった。もっとも走ったのは番組開始直後だけであとは歩きだった。

エレキ君

朝日新聞は禁煙学会の「極暑のなか、喫煙家で66歳の萩本欽一さんに70キロも走らせるのは医学的に非常識。それより、番組で禁煙宣言をしたほうがよい」という声を紹介していた。朝日は昔から禁煙の味方だ。

テレビ君

欽ちゃんがゴールしたのは番組が終わったあとの9時5分。同じ特設スタジオから放送されていた「行列のできる法律相談所」がはじまってまもなくで、「行列」の視聴率も35.3%と高視聴率を記録した。

プレス君

24時間TVが終わる9時前に欽ちゃんがゴールしたら、視聴者はそこでチャンネルを替えてしまう。「そこを計算してゴールさせた」という批判は今回も起きた。日テレは「欽ちゃんに、そんな余裕はない」といっていたが、「年寄りを使って、あそこまでしなくていい」(放送評論家の志賀信夫)に共振する。

エレキ君

夏休み前、TBSが批判された。朝の情報番組「みのもんたの朝ズバッ!の不二家報道。NHKとテレビがつくる第三者機関「放送倫理・番組向上機構(BPO)」の放送倫理検証委員会(検証委)が「放送倫理上、問題あり」という報告書を出した。

テレビ君

問題になったのは1月の放送で、内部告発に基づき「不二家は賞味期限切れのチョコレートを溶かして再利用していた」と報じた。みのは「廃業してもらいたい」とまで言い切った。これに不二家の信頼回復対策会議が「事実無根」と抗議、検討委に審理を求めていた。

アドバ君

検証委は「放送倫理上の問題はあった」が「責任を問うことは出来ない」という優柔不断ぶり。訂正放送や検証番組制作の勧告を見送り見解表明にとどめた。「告発者が実在したというだけで、捏造といえない」という論理も説得力がなかった。

テレビ君

不二家の信頼回復対策会議議長の郷原伸郎・横浜桐蔭大教授の「検証委はTBS側の話に立脚し、我々が指摘した事実に十分に調査したとは思えない。行政が放送に介入しようとしている中で、この検証委には全く期待できない」という言葉のほうが説得力がある。

プレス君

そもそも検証委は、総務省が放送法を改正してテレビ局への監視を強めようとするなかテレビ局が自浄能力を示すため自らつくったもの。こんな身内に甘い報告書をつくるようでは政府の番組介入を招く口実を与えることになってしまう。検証委、そしてTBSは大いに反省すべき。

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