「朝ズバッ!」が今の政局をにらんだアンケートをやった。都内で300人。
まず「安倍政権を支持するか」 支持する28% 支持しない69%
「解散すべきだと思うか」 思う 38% 思わない 59%
街の声も様々だ。
「だらしなさすぎる」
「きれいごとばかりで、実務ができてない」
「ほかにいないんだもの」
「政権交代にはいい時期」
「解散より先にやるべきことがある」
「もうちょっと静観して3カ月後」
この結果を岸井成格は、「複雑な有権者の心理が表れている。みんなあきれていても、解散となると迷っちゃう。政権交代がありますからね。そこまで考え始めてるかも」と読んだ。みのもんたも「うーん、じゃあとってかわるのは、あそこかいなという気持ちかも」と受けた。
で、今後の日程は臨時国会(9月10日~11月10日)、テロ特措法期限(11月1日)、通常国会(08年1~6月)、洞爺湖サミット(同7月)と続く。どこが節目になるかだ。
みのは「安倍さんとインタビューしたとき、来年7月の洞爺湖サミットで、地球温暖化で主催国として大きな提言をしたいと言っていた。ここまではやりたいと思っているのでは?」とサミットを指したが、岸井は、「いま言われてるのは『未知との遭遇』とか『未体験ゾーン』という言い方。だれも経験したことがない状況なんです」という。
まず参院での与野党逆転、しかし衆院は与党の圧倒的優位、というねじれ。こんな国会経験したことない。次が小沢さんの最後の勝負——―早期解散・総選挙に追い込む戦略。最後が簡単に辞めない安倍さん。日本の首相は自分で辞めないかぎりおろせない。この3つの要素がからんだ政局の読みは難しいと。
で、臨時国会で小沢民主党が安倍政権を追い込む武器は「参議院先議」「国政調査権」「問責決議」の3つ。
「参院先議」では、参院で法律を可決してどんどん衆院に送る。衆院もこれを受けざるをえない。すると、どっちの法案がいいかが、国民にもわかってくる。
「国政調査権」はまず、資料請求。社保庁の数字でもさきの横領でも、院で決議すれば出さざるをえない。それと、証人喚問。疑惑の人たちはもちろん会計検査院でも担当者でもどんどん呼べる。「これは政権を追い詰めるもの凄い武器になる」と岸井は嬉しそうだ。
そして最後が「問責決議」。総理大臣に対する決議はこれまで一度も通ったことがないが、今度はやろうとすれば通る。衆院の不信任決議と違って法的拘束力はない。政治的に相当なことになるのは間違いない。かつて額賀防衛庁長官に通ったとき(98年)は、結局辞めるまで国会の混乱はおさまらなかった。
岸井の読みは、民主党はまず国政調査権で攻めるだろう。問責決議をどこで出すか。選挙の準備もあるし、安倍さんをどこで追い込むか。「サミットまでは難しい。来年度の予算のあたりか」と見る。
「面白くなってきた、といっては不謹慎か」とみのが思わず本音をもらした。この緊迫は、ホントに面白い。