札幌で男が自宅に女性を監禁、自殺した事件をベテラン・リポーターの阿部祐二が追っていた。
いつものように深刻な、下からライトで照らされているようなホラー顔でうろつき、関係者にマイクを向けて回る。そして、地道な取材が実を結び、やっと掴んだ「新」事実――
通報を受けた警察が容疑者の自宅アパートへ行く。そこで問答があり、容疑者の応答がなくなってから5分後に窓から突入したとの公式説明。しかし、番組が得た目撃証言によると、「沈黙」から突入まで20分あったというのだ。
この事件では、別の行方不明の女性と死亡容疑者の接点が明らかになっている。もし、突入した時間が15分早ければ、「容疑者が自殺する前に確保できたと思う」と阿部は訴える。行方不明事件の解決にもつながったのではないか、と。
阿部の問題提起に、司会の加藤浩次は「警察と目撃者の証言が食い違ってるのはおかしいですよねえ」などと、どっちつかずの無難なコメントに終始。
しかし、弁護士の八代英輝は「これは警察の大失態ですよ!」と、席から伸び上がり、跳び上がらんばかりの勢いだった。「目視できた容疑者を視界から外してしまい、容疑者を死なせてしまった。警察が一番やってはいけないこと」
ただ、報道されている限りでは、警察と容疑者のやりとりは「玄関での呼びかけ」「ドア越し」とある。「視界から外した」というのは、不正確な発言かも!?
にしても、この20分証言の真否は気になるところだ。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト