NHKで前からちょこちょこ見ている「鶴瓶の家族に乾杯」という旅番組がある。 この前は鶴瓶と「おヒョイさん」こと藤村俊二が千葉の鴨川に出かけていた。おヒョイさんは仲良しなので楽しく見させてもらったけれど、足の具合が良くないのか歩くのがしんどそうで、ちょっと心配になってしまった。
鶴瓶が全国各地で行って行き当たりばったりの旅をするこの番組は、鶴瓶の人間性、庶民性に支えられている。「鶴瓶的好奇心」がキモの番組といってもいい番組だ。どこへ行くのか決まっていなくて、フラフラとあっちこっちに歩くのが面白い。その様子はまるで、かつての放浪画家・山下清みたいだ。
鶴瓶ほどの有名人になると知らない人なんてほとんどいないんだけど、田舎にいくと、そこらのおじいさんやおばあさんが「見たことあるけど名前がわからん」とか「あ、ツルビンさんや~」と言ったりする。鶴瓶には気の毒だけど、そこが一番面白い。
とてもノンビリした感じなので若い人は見ないと思うが、テンポの速い番組ばかりの今のテレビでは貴重な存在なんじゃないかと思う。「のど自慢」と同じNHKの地方対策番組ではあるけれど、こういうのはやっぱりNHKじゃないと撮れないね。
今日もまた てくてく歩く ツルビンさん