1週間前にテリー伊藤が「出場停止にすべきだ」といっていた横綱朝青龍(26)が、本当に出場停止になった。むろん前代未聞だが、内容も相当なものだ。
4ヶ月間の減俸30%。9月、11月の2場所の出場停止。11月場所の千秋楽まで117日間の謹慎、謹慎は、自宅、相撲部屋、病院以外は出歩けず、出稽古も禁止。むろんモンゴルへも帰れない。
減俸は、月給が4カ月で338万4000円減る。ほかに、特別手当が2場所分で40万円、懸賞金が前場所並として、2場所分2838万円。さらに優勝賞金の1回1000万円がある。
名古屋場所で優勝したあと、腰の疲労骨折と左肘じん帯損傷で、8月巡業の休場が決まっていた。ところが勝手に帰国したうえに、先週の7月25日にはウランバートルで元気にサッカーをする姿が報じられたのだ。それもヘディングはするわ、シュートは決めるわで、とても骨折しているとは思えない様子。
巡業を休むための仮病の疑いがもたれ、それ以上に相撲そのものをバカにしていると、相撲協会はもちろん日本中が怒った。これまでのトラブルもむしかえされた。
番組は、朝青龍がサッカーのあと、中田英寿と並んで会見している映像を流した。モンゴル語で「今日は嬉しい。先場所優勝できたし、友だちの中田と一緒にサッカーができた。素人のわたしを相手にしてくれた」と、中田と握手してニッコリ。
03年以来1人横綱で大相撲を引っぱってきて、21回も優勝している朝青龍だが、これでは相撲協会も引っ込みがつかない。「これまでの朝青龍の素行に関して協会の生ぬるい対応がいけなかった」という声もあって、処分は協会としても痛しかゆしだったろう。朝青龍は昨日、「処分を真摯に受け止め、治療をしながら12月巡業と初場所に備えます」というコメントを出した。
しかし、テリーは今の相撲界の本質的な疑問を投げた。
「朝青龍が出ない場所で優勝しても嬉しいんですかね。また初場所で、もし朝青龍が優勝したらどうすんですか、ほかの力士は?」「また、ほかの力士の声が聞こえてこないのも変だ。どうも閉鎖的。一方で八百長疑惑もあり、そこで品格を守れといってもね」
ここで、テリーはがらり変わって、「モンゴル場所、ぜひやってほしい。そこで、モンゴルの土に朝青龍をぶん投げてほしいんだよね」
加藤浩次は「引退勧告というような見方もあるけど、どうなんだろう?」
テリーは「彼にも意地があるでしょうね。帰化する必要なんかない。それより、残った力士がどれだけがんばれるかだ」
せっかく東西の横綱がそろったが、ともにモンゴル力士。テリーならずとも、日本人がんばれと言いたくなる。