「妹殺しの兄」かばう母「寛大な措置をお願いします」

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   東京・渋谷の歯科医師宅で昨年末、兄(22)が妹(当時20)を殺害、遺体を切断した事件の初公判が昨日、東京地裁であり、被告は起訴事実(殺人、死体損壊)を認めた。

家族が兄を擁護するのは間違ってる!

   検察の冒頭陳述によると、武藤勇貴被告は妹の亜澄さんから、歯科大学の受験失敗など生活態度をなじられたことでカッとなり、木刀でなぐった。その後また、亜澄さんが「わたしには女優になる夢がある。勇君はパパとママの真似だ」といわれたため、タオルで首を絞め、さらに浴槽に沈めた。その後、包丁とノコギリで遺体を切断、ポリ袋に入れて自室のクローゼットに入れた。

   初公判で弁護側は、父、母(ともに歯科医師)、長兄(歯学部在学)の3人を証人出廷させる異例の展開となった。「犯行当時、判断力が低下していた」と刑事責任能力を争うものとみられ、家族はこぞって、被告を擁護した。

   潔癖で、神経質、優しく、頑固‥‥兄妹の仲はよかった、と口をそろえ、父親は「潔癖性で、外から帰ると、外で着替えてから家に入るほど。死体を切り刻むなんて考えられない」と。兄も「洗濯物はわたしの何倍もあった。手が赤くなるほど洗う」などと述べ、母親は「寛大な措置をお願いします」とまで言った。

   逆に被害者の亜澄さんについては、気が強く、攻撃的、人のいうことを聞かない、頑固、ヒステリー、言動に問題が多かった、家出など。父親は「男を連れ込んだことがあって、以来触らぬ神に祟りなしだった」などと証言した。

   加藤浩次は「家族の証言とは、珍しいパターンですね」。レポーターの阿部祐二も「公判前手続きはあったにせよ、面食らいました」と言ったが、家族が加害者の兄を擁護し、死んだ妹を非難するという異例の展開。

   おおたわ史絵は「親の気持ちもわかるが、いきなりそうなったんではないと思う。潔癖性が異常だとかわかった段階で、なんらかのケアができたのではないか」と、医師らしい指摘。

   テリー伊藤は「家族が兄を擁護するのは間違ってる。目の前で家族が証言していると、殺したのは正義だと思ってしまう。まだ過保護なんだ。妹がいくら不良でも、殺したのは悪いとちゃんと教えるべきだ。家族が」と、家族への不信をあらわにした。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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