歴史的!参院選の余韻は続く。激戦のさなか、候補者の妻たちはどんなパートナーシップを発揮したのか。スパモニは<密着 妻たちの48時間>のタイトルで、その奮戦ぶりを追った。
印象的だったのは、鳥取を制した川上義博(民)の和子夫人は当確が出ても「泣いているヒマはありません」――
夫とは別行動で車に乗って、ありとあらゆる場所でひたすら声をかけ、頭を下げ、ときには土下座。精力的という言葉をはるかに超えた選挙運動だった。夫に議員バッチを付けさせたい・・・この思いはとっくに念頭から離れて映像で見ると一種のトランス状態に入っている感もした。
「彼女はもともと体が弱いんです。子宮がん、卵巣がんをやってますからねぇ。でも前向きな人だから」和子夫人の実弟が心配そうに語っていた。
番組ではほかに3度目の挑戦となった新潟の塚田一郎(自)の志保夫人にも密着。銀行員の妻だった。「最初はとまどいがありました」しかし、夫が走り出すと全力で支えた。収入が3分の1になっても夫の夢を叶えようと1分1秒も惜しまない選挙活動。
選挙はたすきをかけた候補者のそれより、妻たちの凄味に迫力を感じた。
「当選しても生きた心地がしませんでしたという残酷な世界ですねぇ。妻としての愛情を超えています」(宮崎美子・女優)
「夫としては頭が上がらないでしょうね」(赤江珠緒)
作家の若一光司は笑い話風にまとめた。「ぼくの知り合いのことなんですけど、選挙期間中だけは仲がいいらしいですよ」――選挙の当事者たちの夏は悲喜こもごもだった。スパモニは勝ち組夫婦を伝えた。