先の名古屋場所で優勝した横綱朝青龍(26)に、仮病の疑いが出ている。
横綱は場所のあと痛みを訴え、診断の結果、腰の疲労骨折と左肘じん帯損傷で全治6週間とされた。優勝の祝賀会でタイを左手で持ったとき、「あー、痛い」と顔をしかめていた。
高砂親方は相撲協会に診断書を提出し、8月3日からの夏の巡業を休場することになっていた。ところが、横綱はモンゴルに帰って、一昨日サッカーの親善試合に出場。元日本代表の中田英寿のパスを受けて豪快にシュートも決め、ガッツポーズも出たと伝えられた。
しかも、モンゴルへ帰っていることを、高砂親方も知らなかったというのだから、何ともいい加減な話。親方は「モンゴルでの入院は認めない」と、帰国するよう指示したというのだが、夏の巡業をさぼるための仮病だったりしたら、きびしいことになるだろう。
実は過去にも似たようなことがあった。49年の大阪場所で、横綱前田山が大腸炎で7日目から休場したが、東京に戻った前田山が日米野球を観戦していたことがわかり、出場停止になった。結局前田山はそのまま引退。高砂部屋を継いだのだが、朝青龍はその高砂部屋の所属という因縁だ。
テリー伊藤は怒った。
「朝青龍は、出場停止にすべきですよ。相撲人気が低迷しているでしょう。高砂親方もなめられてるし、相撲界全体をなめてる。夏の巡業を休場すると新聞に出ていて、その翌日サッカーでしょう。こんななめたことないじゃないですか。ちゃんと怒るべきです。それを怒らないから、ぐずぐずになる」
「巡業先ではみんな横綱を楽しみにしているのに」(山岡三子)
「(けがを)心配していた人たちにも失礼」(さかもと未明)