出演者の顔ぶれは、番組の色を左右し視聴率を大きく動かす。人気番組ともなれば、出演者、特に「司会者」はその時代の顔ともなりえる存在だ。
今、最も視聴率をたたき出す芸能人は一体誰か? データは出てくるが、その方がはたして半年後も同じポジションにいるのか? それは誰にも分からない。
年内に放送される某局のスペシャル番組の会議で、何度となく議論しているのが、出演者選び。番組のメインMCを誰にするか、テレビ業界を20年以上生き抜き、今も第一線で活躍している先輩方が目下、頭をひねくりまわしている。
番組のコンセプトにあった司会者は誰か? テレビでよく見るタレントさんではなく、「お!この人がメインMC張っちゃうのね!」と視聴者に驚いてもらえる司会者は誰か?
当然のことながら、スタジオゲストとの絡みがうまく、番組をスムーズに進行し、そこに独自の視点でトークを繰り広げてくれるような芸能人は誰か・・・? スタッフの思いと、世の中の流れ、そして裏番組との兼ね具合、事務所との関係が交差して、これがなかなか決まらない。
「(視聴率男の)Mさんはさぁ、自分の興味あるとこしかトーク広げてくれないし・・・」
「完璧に番組を持ってってくれる(お笑い出身の)Sさんはいいけど、番組の色とちょっと違うかぁ。」
「かといって、(ワイドショーでおなじみ)Tさんだとスペシャル番組感がないか・・・」
「(連ドラで全国区に進出した)俳優のOさんにお願いしたいよね! でも事務所がバラエティに出すかな?」
「欲しいのは(トークに定評がある)Bさんなんだけど、ギャラが高いから難しいかな。」
「(ベテラン司会者)Kさんはうまいけど、若い人に受けるのかねぇ?」・・・
会議では、タレント、アナウンサー、俳優、お笑い芸人などさまざまなジャンルの方のお名前が挙がる。しかし、こちらからオファーしても、事務所からNGが出ることも多々あり、すぐに実現するとは限らない。
時代の顔となってほしい、この番組で一時代を築きたい、そんな高い目標を持って熱く議論を交わしているのだが、いつになったら、メインMCが決まるのか……。こうして今日も会議は続くっ!