国境の島に異変、日本海を渡る免税品の闇ルート――女運び屋手口を直撃。スクープとあったが「!」マークはなかった。内容も「!」ではなかった。
韓国語で運び屋は「ポッタリ」。とくダネ!が張り切って追いかけたそのポッタリは、時間をもて余している韓国・釜山のおばさんたちだった。国境越えのアルバイトのようなものだった。
彼女らは釜山から対馬行きのフェリーに乗りこむときに、男にそれぞれ4カートンのタバコと1本の酒が入ったビニール袋を手渡される。それを持って税関などの渡航手続き。このおみやげのような手荷物は免税の許容範囲だ。それ以上持ち込むと課税される。
おばさんたちが持ち込んだ4カートンのタバコと酒は、対馬にいる韓国人のもとに回収される。それからは大阪の業者が引き取るのだという。大阪では韓国タバコがよく売れるそうだ。
「よくわからないね」と小倉智昭。<スクープ・闇ルート・運び屋>と雰囲気はモノモノしいが密輸とはいえない。「結局は闇ルートの運び屋といっても、おばさんたちのこづかい稼ぎなんだね」。
釜山からフェリーに乗って国境の海を渡る。対馬には2~4時間の滞在。タバコと酒を運ぶバイト。それが2000円。なかには、ニホンで売る自家製キムチを持参する人、免税店で本国に帰って売るためのブランド品を、半額で買って帰る人さまざまらしいが。
タイトルからイメージしたのは、生々しい密輸犯罪とか北朝鮮の偽タバコ密輸・・・とくダネ!のはったり企画。だから小倉のコメントはのんびり。
「そんなに利益は出ないようだし、どうせなら少しでも観光してもらいたいね」