「信じられないよ」とみのもんた。会津若松市の高校3年生が、母親を殺したうえ首を切断。その首を持って警察に自首した。
少年は、中学ではスキー・ジャンプで大活躍。成績優秀な明るい子だった。親元を離れ、福島県内有数の進学校へ進学。一歳下の弟との下宿生活だったが、学校では無口で、1人でいることが多かった。2年生の後半から欠席がふえ、この1ヶ月は登校していなかった。
母親は保育士。週末に世話をしに下宿を訪れていたが、殺された日は母親の49歳の誕生日。少年は事前にノコギリを購入。また自首する前の約2時間、インターネットカフェでDVDをみていた。自分でタクシーを呼んで出頭した警察では「だれでもよかった」と、落ち着いて供述しているという。
これは、だれだって理解できない。手探りの分析が始まった。
◆なぜ母親を?
「自分の存在の元が母親、その元を切るという感覚。誕生日に意味をもたせた」(大澤孝征)
「身近な弱いものへ向かう傾向がある。昔は父親への攻撃だったものが」(岸井成格)
「過保護、あるいはなにもかまわない、両方でも、犯罪が起こる」(草薙厚子・VTR)
◆なぜ首を?
「刃物で切るのとノコギリでは、意味が全然違いますよ」(みの)
「首を切ることが目的だったかもしれない」(岸井)
「犯罪者の心理として、だれもやったことがないことを、というのがある」(大澤)
「儀式的にやった。大事ないけにえの証」(影山任佐・VTR)
「神戸の酒鬼薔薇を英雄視するケースが多い」(草薙)
「普通は首を切ったら隠すもの。これだけのことをやったと顕示している」(上野方彦・VTR)
◆にしてもわからない。
「自分の背中見せて勉強させていたんだが、通用しないのかね」(みの)
「一般的ないい方では、事件の本質をゆがめかねない。特殊要因に焦点をあてること」(影山)
「5月にはこの種のこと多い。酒鬼薔薇もそうだった。予備軍はまだいる。おやごさんは寝首をかかれないように気をつけないと」(大澤)