『新手の悪徳商法 レンタル時計商法とは』と、巧妙化しているヤミ金融の新手の手口を追跡した。その手口は、規制の厳しい貸出金利がレンタル料金に姿をかえただけ。一度ハマると待っている地獄絵は同じだ。
番組では、多額の負債を残して亡くなった夫と障害のある子供を抱える女性が登場、カラクリに迫った。それによると、ある業者からブランド品の時計を見せられ、「質屋に持っていけば10万円位になる」とレンタルを勧められた。女性は、レンタル料金を支払い、11万円で質入れした。
そのあとはお決まりの地獄図。毎月1万8000円のレンタル料金と質店への利息の支払い。
その支払いのためにさらにブランド品をレンタルし、質店に行くという自転車操業。結局、レンタル時計を質草にして借りた11万円分が最後は700万円の支払いになった。
このレンタル料金を金利に換算すると、年600%、プラス質店の利息が年109.5%になる。女性は現在、神戸地裁に訴えを起こしているが、業者は「出るとこ出て決着を受けるしかない。やましいことはしていない」と開き直っている。
ヤミ金融追放に意欲的な弁護士、石丸幸人は「質店の利息は特例金利で認められているし、レンタル料金は貸金でないので利息制限法には引っかからない。バラバラにすると一見合法的だ。巧妙で、この手口には司法書士が絡んでいるという話がある」。
辛口のジャーナリスト、大谷昭宏は「バラバラにすれば合法といっても、あきらかにヤミ金融、巧妙化している」と、憤懣をぶちまけた。