核廃絶のシンボルみたいな人だった伊藤一長・長崎市長が、暴力団組員による卑劣な凶弾で亡くなった。犯人がテレ朝に送り付けた「告発文」は、犯行の意図を隠すとも受け取られる内容で、スタジオ内も霧に包まれた。
番組は、テレ朝に届いた犯人の手紙を披露。それには知人の会社が市の融資を受けられなかったことへの恨み、マイカーが工事現場の陥没で脱輪した際の市側の対応への恨みが綿々と書かれていたという。しかし、どうみても市長を銃撃する理由には直接結びつかない内容。
犯人の城尾哲弥はその場で逮捕されたが、以前、暴力団同士の抗争事件で城尾の弁護をした松尾千秋弁護士も今朝のインタビューで「執念深い男で、繰り返し、繰り返し自動車事故や融資の件を訴えていた。どれが今回の犯行の動機なのかわからない」。
弁護士の金崎浩之は「犯人は背後から二発撃っており、確実に殺そうとしている。告発文の内容はこの卑劣な犯行と一致しない。市とのトラブルを抱えているので、背後に黒幕がいるとすれば利用しやすいですよね」。真相は霧の中だけに、妙に黒幕説が気にかかる。
ところがもう一つ、「安倍首相のこの事件についてのコメントが気になります」とジャーナリストの鳥越俊太郎。確かに安倍首相の昨日のコメントは「捜査当局による厳正な捜査が行われ真相究明されるのを望みます」という味もそっけもないもの。
鳥越は「これは普通の事件のコメント。市長選の真っ只中で、市長が銃撃されたのです。納得できない」と怒りあらわ。
文
モンブラン