関テレ社長「辞任」 不信は消えず

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エレキ君

関西テレビの「あるある発掘!大辞典II」の捏造問題は千草社長の辞任という形で一応の幕引きとなったが、視聴者、関係者からの批判も多い。

アドバ君

確かに社長が辞任して取締役に留まるというのは理解しがたい。フジテレビ出身の出馬会長の留任も疑問視する声が多かった。思い出すが、テレビの世界では、こうした決着の仕方が過去にも何度かあったような気がする。

プレス君

05年1月にNHKの橋本会長が就任したさい、引責辞任した海老沢前会長ら三人を顧問に就任させ視聴者から批判を浴びた。新体制発足の3日後に3人が就任を辞退して収まったが、橋本会長は「こんなに大きな波とは思わなかった」とノンシャランに答えていた。

テレビ君

あのとき、日本テレビの氏家会長(当時)が「NHKが世間に疎いという感じがする」と語ったのが印象に残っている。今回、関テレの片岡新社長は「千草前社長にお願いして残留してもらった」と述べた。氏家氏の発言の「NHK」を「関テレ」に変えてもいいくらいだ。

アドバ君

その日本テレビも03年11月のプロデューサーによる視聴率操作事件の最終報告が出た際の経営陣の引責人事で、当時の間部副会長が社長に“降格”する処分を行った。たしかテレビ東京の菅谷社長だったか「副会長が社長になるのを降格というのかい」と皮肉った。お互いにえらそうなことはいえない業界。

プレス君

今回の関テレの決着法はテレビ局に対する不信を消したとは言いがたい。まして、関テレの捏造を契機に総務省は放送への監督強化を強めている。関テレはもちろん放送界はあげて自浄力を発揮して国の番組への介入を防がなければならない。

エレキ君

その総務省の放送局への行政処分新設のほうの結末は?

プレス君

菅総務相=総務省が放送局に対する行政処分を言い出したとき、さる民放トップは「憲法の保障する表現の自由に対する潜在的な危機が増した」とややオーバーな表現で危機感を表わしていた。こうした感性が大事なのだが…。

アドバ君

民放連は捏造防止策としてBPO(放送倫理・番組向上機構)の権限拡充など、行政が行なうのでなく自らの強化策を打ち出した。行政の監督権限強化を何とか阻止しようと懸命だった。

テレビ君

水面下では、広瀬民放連会長が最近仲のよい氏家日本テレビ議長らとともに、自民党郵政族の議員に「まずは我々の自主的な取り組み任せて欲しい」と懸命に働きかけた。それが功を奏したのか、新たな行政処分の施行については「当面、凍結」となるようだ。

プレス君

「施行凍結」に向い、民放連幹部らは「何とか首の皮一枚でつながった」とホッとしていた。しかし、行政や政治家がそのときの判断で「凍結解除」をやろうと思えばいつでもできる。テレビは娯楽オンリーでなくジャーナリズムであることを忘れてはいけない、絶対に。

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