「体長15メートル」「いきなり暴れ出した!」。朝イチの5時半過ぎ、胴体着陸のプロペラ機に続いて、みのもんたが紹介したのはモービーディックことマッコウクジラだった。
昨日、愛媛県は宇和島市の湾にクジラが迷い込んだ。付近の住民、漁協関係者たちが「かわいそうなクジラ」を湾外に出してあげようと船を出し、ロープを巻き付けて牽引――。
牧歌的なヒマネタのはずだったが、クジラは突然、尾を一閃。牛が蝿でも払うように小型漁船をひっくり返し、海に投げ出された三人のうち一人が亡くなった。なお、死因が外傷によるものか、水死かは不明である。
今朝の現場からの中継によると、昨夜以降クジラの姿は確認できず。闇に紛れて、自力で外洋に出ていったらしい。そうすると人が一人亡くなった「救出作業」は何だったのだろう、という気もするが…。クジラの心は人間などには計り知れない。
文
ボンド柳生