「バカになればいい」 この意味がよく分からない

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「バカになる」とは?

    人は金や名誉のような見返りを求めて働くのだ、と聞いたことがある。たしかにその通りだと思っていたのだが、木村の場合は当てはまらないのではないか。番組の中で、木村は言った。

    「バカになればいい」

    この言葉が頭の中から離れない。バカになる…いまいちどういう意味なのか、私にはよく分からない。りんごのためなら全てを引き換えにしても痛くない、それほどりんごを愛している、という意味か。

    私も大学受験のときは寝食を忘れて勉強に打ち込んだし、今も好きなカメラで写真を撮っているときは自分の世界に没頭できる。しかし、木村のいう「バカになる」とは、受験勉強とも、趣味の世界に生きることともどこか違っているように思える。

    インタビューに答えるとき、顔をくしゃくしゃにして笑う木村の笑顔が印象的だった。その笑顔が“自分の信念に忠実に生きている人間の顔”に見えたのは、私だけだろうか。

    ※NHK プロフェッショナル 仕事の流儀 「りんごは愛で育てる~農家・木村秋則」(2006年12月7日放送)

文   慶応大学1年・がくちゃん
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