ねじれ現象も無くさ
ないと似たような事件
はなくならない

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    特集の『時効まであと一週間、6歳の女児がトラックにひき逃げされ死亡した両親の執念』は、これは「法」という民主主義の骨格が現状の犯罪に合っていないこと提起したレポートだった。

    2001年12月に起きたひき逃げ事件。警察は業務上過失致死事件として捜査中だが、物証が殆どなく、捜査は難航している。しかし、業務上過失致死の時効は5年、もはや残り一週間しかない。この女児の両親は、300万円の懸賞金をかけて逮捕に結びつく情報を求めたり、殺人罪(時効は15年)の適用を求め署名活動を行い22万4000人の署名を集め法務省に提出している。

   当然のこと両親はまだ諦めていないだろうが、小倉智昭キャスターは「飲酒運転による事故など、後になって申告した方が刑が軽くなるといわれているじゃぁないですか、こうしたねじれ現象も無くさないと似たような事件はなくならないですよ」。両親の無念さを思うと言葉はないのだが、あえて言えば、の一言だった。

「選挙の際はドップリ一緒にやっているので恩返ししないと」

   もう一つのレポートでは、宮崎県の橋の災害復旧工事をめぐる官製談合事件を取り上げ、なぜ発覚したのか、相次ぐ知事辞職・逮捕がなぜ起こるのかを追及した力作だった。

    もともと談合で決まっていたのに「天の声」で急きょ東京のヤマト設計が落札したことに不満を持った業者が漏らしたのが発覚のきっかけだったようだが、ではなぜ官製談合が跡を絶たないのか。

   「小さな県では、大きな企業といえば建設会社。選挙の際にはドップリ一緒にやっているので恩返しをしないといけない。一方、知事は予算から県職員の人事まですべての権限を持っている。これを悪い方に使わないようにチェックするシステムが日本はまだ甘い。県議会にチェックできるシステムが出来ているならいいが、議会の招集権は知事が持っている」

   こう発言したのは、ゲストコメンテーターとして生出演した松沢成文・神奈川県知事。実感のこもったコメントだった。

   日本はまだ民主主義国家としての骨格・筋肉が未発達ということか。

   早朝番組ということもあるだろうが、今朝の番組にもミスがあった。臓器売買事件の初公判のレポート中に、既に終わってしまった「時効まであと一週間、ひき逃げ事件両親の執念」のタイトルが暫く表示されていた。この手の表示ミスはどのテレビ局でもあり、頻繁と言えるほど多い。重箱の隅をほじくるつもりはないが、小さなミスがマンネリ化に結びつくことに自ら注意すべきだろう。

文   モンブラン
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