3年以内に辞めたZ世代の入社&退職理由ランキング

3年以内に辞めたZ世代の入社&退職理由ランキング「会社のブランド」が入社の決め手1位。一方、個人の成長ややりがいで辞める傾向

2025年2月27日
オープンワーク株式会社

OpenWork「働きがい研究所」調査レポートvol.130

3年以内に辞めたZ世代の入社&退職理由ランキング ―「会社のブランド」が入社の決め手1位。一方、個人の成長ややりがいで辞める傾向―

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今年始め、本人に代わって会社に退職の意思を伝える「退職代行サービス」利用者の急増が大きな話題となりました。年末年始の長い休みを経て、会社に向かうハードルが高くなったことが背景にあるとみられています。厚生労働省の調査※では、新入社員の3割が3年以内に退職する「3年3割」の傾向が長く続いています。2021年入社を対象とした最新調査では34.9%が3年以内に退職と、前回より2.6ポイント上昇し、過去15年で最も高い割合となりました。企業の採用充足率は年々減少しており、若者の早期退職が企業に大きな打撃を与えていることが考えられます。

今回の調査レポートでは、若者の早期退職理由を探るべく「Z世代」に着目。1990年代半ば以降に生まれ、一般的にデジタルネイティブで効率重視、経済低迷期や東日本大震災、コロナ禍を経験したことで堅実志向とされるこの世代は、どのように会社やキャリアを選択しているのでしょうか。新卒入社後、3年以内に退職したZ世代の元社員による入社理由と退職理由を分析し、企業選びのヒント、採用における効果的なアプローチを考えます。

※)厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」

※詳細は以下または「働きがい研究所」にてご確認ください。https://hatarakigai.openwork.jp/

 
【サマリ】

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■新卒入社後3年以内に退職したZ世代の「入社理由」で最も多かったのは「会社のブランド・成長性」
■「退職理由」で最も多かったのは「キャリア・個人成長」で、3割を超える結果に
■入社理由で最も多かった「会社のブランド・成長性」は退職理由には見られず
■業界別で特徴的だったのが「国の機関&地方公共団体」。公務員の入社理由の3割近くが「安定性」、退職理由はキャリア成長、やりがい、ワーク・ライフ・バランス

 
3年以内に辞めたZ世代の入社理由&退職理由
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入社理由1位は「会社のブランド・成長性」、退職時は…?
新卒入社後3年以内に退職したZ世代の入社理由を分析した結果、「会社のブランド・成長性」が最も多い理由となりました。一方で、退職理由は「キャリア・個人成長」が3割を占め、「仕事へのやりがい」「人間関係・社風」「ワーク・ライフ・バランス」と働く環境に関する内容が続き、「会社のブランド・成長性」は退職理由には挙がりませんでした。

ネームバリューや業績といった、企業の「外見」を重視する傾向は、就業経験の無い学生に多く見られますが、長く働き続けるうえでは、自身が成長できるか、気持ちよく働ける環境かといった「ソフト面」とのマッチングを確認することが重要であることがわかります。

Z世代元社員がOpenWorkに投稿した、入社理由に関するクチコミ

「誰もが知っている企業に憧れて、世界を舞台に働ける規模の大企業で働きたいと思い、入社した。大手なので、福利厚生もしっかりしていると思ったため。(総合電機、家電、AV機器)」

「入社の決め手は大企業で仕事が出来るので社会的な信用があることに加えて、将来の安定さが1番の理由だった。(SIer、ソフト開発、システム運用)」

「ネームバリュー。自分が新卒でこの企業に入れたという事実が、転職市場において価値があると感じていた。(銀行、信金)」

「女性が働きやすい環境が整えられていて、資格や技術の取得に関するサポートなども充実しており働きながら成長していける環境でもあると感じたから。(人材サービス)」

「地方では大手で誰もが知っており、研修制度や福利厚生などがしっかりしていた。また、社会人としてしっかり育ててもらえると思った。(銀行、信金)」

 
Z世代元社員がOpenWorkに投稿した、退職理由に関するクチコミ

「ここでは成長できないと思った。できなくはないが、少なくとも最初の3年から5年は耐える必要があり、ここを越えることは私にはできなかった。先輩方は優しく、仕事を辞めるのに躊躇したが、会社全体の『我慢するべき』という風潮にはどうしても我慢ならなかった。(総合電機、家電、AV機器)」

「残業代はでるが、基本給が高くない。また、人事評価システムも不透明であり、若いうちにどれだけ頑張っても満足のいく昇給や役職のアップ等は期待できない。また、周りの士気も全体的に低く、やりがいがない上に将来性を感じない。このような環境で一生を過ごしても満足のいく人生を送れないと考えたため。(SIer、ソフト開発、システム運用)」

「キャリアを考えた際に、このままでは何も身につけられずに30代を迎えることになると感じたことと、仕事や責任の押し付け合いに疲労してしまったため。毎日のルーティンワークで得られるものはあまり無かった。(機械関連)」

「給与が低かった。社風が合わず居心地の悪さを感じた。事務職のためルーティンワークが多く、将来に不安を感じた。スキルアップできる職につきたいと考えたため。(フードサービス、飲食)」

 
3年以内に辞めたZ世代元公務員の入社理由&退職理由
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公務員は「安定性」を求めて入社、成長とやりがい、ワーク・ライフ・バランスを求めて退職
業界別の分析で特徴的だったのが、中央省庁などの「国の機関」と「地方公共団体」を含む「公務員」の入社理由でした。「安定性」が27.5%と3割近くを占め、クチコミからも安定を求めて入職した声が多く見られました。対して退職理由は全体の結果同様に、3割が「キャリア・個人成長」という結果に。クチコミからは、旧態依然の組織風土や、専門性を身につけにくいキャリアパスといった声がみられました。人手不足が叫ばれる公務員の課題がうかがえます。

 
Z世代元公務員がOpenWorkに投稿した、入社理由に関するクチコミ

「国を支える仕事であり、誇りとやりがいを持てると思ったから。また、公務員ならではの安定性等にも魅力を感じたから。(官公庁)」

「公務員のため、安定性があることや退職金があること、人に言える職業であることが決め手です。また、大学や出身が神奈川であったため、ゆかりのある土地で実家から通いたいと思い、受かったため決めました。(地方公共団体)」

「社会に貢献できる仕事がしたかったため。直接市民と関わることができる仕事もあれば、政令市であるため規模の大きな仕事もできると考えたため。また生活面では、安定しており、長く働き続けることができると考えたため。異動しても基本的には市内のため、引っ越しの必要もなく、将来設計が立てやすいと思い入庁した。(地方公共団体)」

「就職活動時期がコロナ禍だったこともあり、リストラがなく安定して給料が支払われる業種に就職したいと考えて入社。また地方公務員は基本的に採用自治体の中で部署異動するため転居を伴う転勤が稀であることも魅力的であった。(地方公共団体)」

 
Z世代元公務員がOpenWorkに投稿した、退職理由に関するクチコミ

「経験したい、やりたい業務に希望通りつける保証がなく、仮に配属になったとして2,3年という短期間で部署異動になる。退職までトータルで自分の興味ある業務につく期間は短いと考えたため。(官公庁)」

「国会対応や照会案件等の他律的業務が多く、自らの担当業務を進める時間が取れないことが多くあった。特に若手は部署の取りまとめ関係の担当になることが多く、その場合はほとんどが他律的業務となり、(調整能力はある程度身につくと感じられるものの)20代が身につけたいスキルを得られる環境には無かったと感じる。また、当然に不毛な残業も多かった。(官公庁)」

「自らでコントロールできない仕事が多くあるため、残業が多く、日々のワークライフバランスをより取りたいと考え、退職を検討した。仕事内容自体はやりがいを感じるものもあり、組織の人間も良い人が多く居心地は良い。給料の点ではあまり満足ができないことと、残業時間が多いこと、テレワークがあまりできず、働き方が古いままであるということがあり、総合的に判断して退職することにした。(官公庁)」

「今後のキャリアアップのため。専門性が求められる仕事でも数年で異動となるため、スキルが身につかない。また、たとえ身についたとしてもその後活かせる業務がないため、努力するだけ無駄に感じたため。子育てをしながらキャリアアップを意識せずに働くには良い環境である一方、向上心をもって働くにはやりがいがたりなかったため。頑張りでの評価はされず基本的に年功序列であるため、モチベーションを保ち続けられる自信がなくなった。(地方公共団体)」

 

 
【対象データ】
OpenWorkに投稿された、新卒3年以内に退職したZ世代の元社員による会社評価レポート24,984件を集計。
今回のレポートでは、株式会社クレジット・プライシング・コーポレーションと共同で開発した、クチコミ情報のAI分析・スコア化の手法を用いています。オープンワークでは、従業員の「本音」をベースに企業の組織風土を可視化・見える化した「従業員クチコミレポート」を提供しており、レポート内では、「組織文化」「働きがい」「働きやすさ」といった項目ごとに、時系列での自社のスコア推移だけでなく、東証プライム・スタンダード上場企業平均スコア・競合企業スコアとの比較が可能です。また、自社の特徴を示すワードクラウドや実際のクチコミ例もレポート上に掲載されます。
従業員クチコミレポート:https://www.openwork.co.jp/organization_development



【OpenWork働きがい研究所について】
オープンワーク株式会社が、働きがいの向上のために、個人・企業・社会などの視点から働きがいについて調査・リサーチを行うためのプロジェクトです。2014年3月よりスタートしました。



【OpenWorkについて】
OpenWork(オープンワーク)では、実際に働いた経験に基づく「社員・元社員の声」を共有しています。企業の社員・元社員から情報を収集しているWEBサイトとしては、国内最大規模のクチコミ数と評価スコア約1,860万件が蓄積されており、会員数は約702万人(2025年1月時点)となっています。私たちは、企業の労働環境をよりオープンにしジョブマーケットの透明性を高めることで、健全な雇用環境の発展に貢献するとともに、企業と個人のより良いマッチングをサポートし、一人ひとりが自分らしく生きることを応援したいと考えています。https://www.openwork.jp/



【オープンワーク株式会社 会社概要】
商号 :オープンワーク株式会社
代表者:代表取締役社長 大澤 陽樹
所在地:東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア39階
事業内容:転職・就職のための情報プラットフォーム「OpenWork」の開発・運用業務を含むワーキングデータプラットフォーム事業
資本金: 1,644百万円
上場市場:東証グロース市場(証券コード5139)

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