~「こどもまんなか応援サポーター」の“おとなたち”が出席~「こどものまわりのおとなサミット」を開催
記事配信日:
2025/02/19 13:00 提供元:共同通信PRワイヤー
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2025年2月19日
こども家庭庁
~「こどもまんなか応援サポーター」の“おとなたち”が出席~ 「こどものまわりのおとなサミット」を開催 全国各地から集まった6団体が活動報告・意見交換を実施 「こどもの声を聞く社会は、大人の声だって聞く社会で、 日本全国が良くなる原動力になるはず」
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こども家庭庁は2月6日、世田谷区立希望丘青少年交流センター(アップス)にて、「こどもまんなか応援サポーター」として活動している「こどものまわりのおとなたち」にスポットを当て、こどもたちのために何がもっともよいことかを常に考え活動する“こどもまんなかアクション”の輪を広げていくに当たっての知見共有・意見交換を行う「こどものまわりのおとなサミット」を開催しました。
当日は、「こどもまんなか応援サポーター」として活動される6団体の皆さまにお集まりいただき、各団体の活動発表や、意見交換などを行いました。
会の最後には、こどもまんなかアクション推進室長である安里賀奈子より「こどもの声を聞く社会は大人の声だって聞く社会で、日本全国が良くなる原動力につながると思っています」というコメントがあり、「こどものまわりのおとなサミット」は締めくくられました。
第一部 参加団体の活動発表
北海道安平町「あびら教育プラン」プレゼンター 増田様
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安平町は“日本一の公教育を目指すまち”を掲げており、日本で最初にユニセフの「子どもにやさしいまちづくり」実践自治体に認定されるなど、官民が手を取り合いながら活動をしています。「あびら教育プラン」は学校教育と社会教育、それぞれ異なる得意分野を最大限発揮するとおもしろいだろうという思いで、こどもたちのいろいろとやってみたい気持ちを応援する、活動をサポートする場を作る団体として活動しています。主な活動内容としては、遊育(遊び)、あびらぼ(学び)、ワクワク研究所(挑戦)、ABIRA Talks(挑戦)の4つで、放課後や休日にやってみたいこと、楽しんでみたいこと、挑戦したいことが叶えられるプログラムとなっています。「あびら教育プラン」はこどもたちだけでなく、地域の大人たちも一緒になってキャンプでの火おこし体験や、生成AIを使ってのキャラクターづくり、映像制作など、遊びを通して興味のあることを追求し、一つの形にしていく活動をしており、こどもたちだけでなく、保護者の皆さんをはじめとした地域の大人たちにも好評をいただいております。
山梨県山梨市「NPO法人 WakuWakuの家」 プレゼンター 天野様
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「WakuWakuの家」は、“インクルーシブなこどもたちの居場所を目指して”、民間の学童、フリースクール、野外体験活動、こども食堂の4つ活動をしています。未来にワクワクし、今を思いっきり楽しむ、そんな時間をこどもたちに届けたいという思いから、最初は野外体験活動の任意団体としてスタートしました。2022年にNPO法人化のタイミングで、山梨県より800坪の敷地に120年を超える大きな古民家を借りて、こどもたちの居場所として使用しています。「WakuWakuの家」では、こども、大人という関係ではなく、お互いに人として尊重し合える環境を作っていくことを目指し、スタッフはこどもたちにとって身近にいるちょっと年上の友達みたいな、そんな関係づくりを築いています。「WakuWakuの家」は、地元のこどもたちだけでなく、横浜や東京から参加するこどもたちもいますし、大人たちは地元の大学生から、こども食堂を手伝ってくれるお年寄りの方達まで幅広い年齢の人たちが、性別も年齢も関係ない、インクルーシブな場を作っており、大人の私たちがこどもたちに何を伝えることができるのかをいつも考えながら活動をしています。
埼玉県草加市「草加市子ども会育成者連絡協議会(草子連)」プレゼンター 安高様
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草子連(そうこれん)は、草加市内の子ども会と呼ばれる団体の連合組織で、先進的な取り組みをしているので様々なメディアに紹介されています。その一つに「学校でキャンプ」という取り組みがあり、災害が起きた時に避難場所となる学校で、防災体験をするお泊まり会をして、段ボールを使って避難生活を快適にする方法をこどもたちに考えてもらうなど、こどもたちの自由な発想を大事にしています。こどもたちの想像力は豊かで、可能性は無限にありますし、それらは遊びの中で本来は身につけていくものだと私たちは思っていますが、そういう機会が失われつつあるのではないかとも感じています。その要因として考えられるのが、子ども会の数の減少です。草加市でもピーク時の7分の1に減っています。こどもの数が減ったこともありますが、共働き家庭が増えたり、ボランティアに参加しない大人が増えたりと、運営する大人が不足しています。また、中・高・大学生にボランティアをお願いしても、部活や受験などの生活の変化で継続が難しい状況です。そこで、子ども会のなくなった地域を対象にした、自分達が運営する子ども会というのを全国で初めて立ち上げたのが草子連です。草加市のこどもであれば誰でも参加できます。中・高・大学生が役員となって運営しており、現在、8代まで続いています。私たちはこどもたちにたくさんの経験を積んで欲しい、そのような思いで活動を続けています。
東京都千代田区「一般社団法人 HAKKEN」プレゼンター 鈴木様
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「HAKKEN」では、都内で就労体験を目的としたマルシェを開催しております。きっかけは、「HAKKEN」のリーダーである武田が私の息子に出会ったことにあります。息子はダウン症ですが、アーティスト活動をしており、息子の絵を見た武田が「障がいのある人々が、福祉の世界に限定され、その才能を最大限に発揮する機会を奪われているのではないか」と考えたことにあります。私はこれまでダウン症のこどもたちの親の会に所属していましたが、当事者だけの活動に限界を感じていたので、この出会いを通じて、福祉の世界から飛び出さなければと強く考えました。“障がい者福祉をみんなのものに”をミッションに、障がい者やその家族だけでなく、地域、企業と一緒に活動をしています。主な活動の一つである「SJEマルシェ」では、毎回30人ほどの知的障がいのある人たちが、サンプリングやレジ、呼び込みなどの就労体験をしています。出店企業には障がい者雇用について考えるきっかけや、社員研修の場として、地域の皆さまには多様な人たちと触れ合える場として活用いただいており、障がい者のためのイベントではなく、みんなの地域社会のためのイベントとして活動しています。東京という立地を最大限に活かし、メンバーがより輝けるコミュニケーション、より改革が生まれる多様性の組織づくりを模索し、障がい者福祉がみんなのものになるよう活動をしています。
滋賀県長浜市「長浜こどもまんなか itteki」プレゼンター 中井様
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ittekiは、自己肯定感と地域への愛着を高める高校生・大学生限定のサードプレイスです。自分のやりたいことをしたり、長浜のことを少しでも好きになってくれる人が増える場所を目指して活動しています。ittekiでは遊んでいる子もいれば、勉強している子、いろんなプロジェクトをやっている子など、みんな自分がやりたいことを自由にやっており、家庭や学校ではなく、地域の中にあること、地域の大人と、地域でつながっていける場所にしたいと思っています。ittekiが大切にしていることは主体性と対話とつながりです。何か問題があったらみんなで対話して、ルールを決める。自分たちの場所を自分たちでつくっていく。そういうことをみんなで考えながらやっています。ittekiでは、来たくなる、とりあえずやってみる、みんなで挑戦する、やりたいが出るというステップを踏んで、こどもたちが主体的にやりたいことを集め、夏祭りやクリスマス会、カフェ、卒業式・同窓会などの活動をしています。ittekiのネーミングやロゴも、こどもたちが中心となって作りました。また、進路相談やキャリアにつながる活動もしており、地域の会社へのインターン、企業から機材を借りてのプロモーションビデオ制作など、地域の企業や大人たちとも連携をした活動も行っています。1滴の雫が水面に広がっていくような場所になってほしい、「行ってきます!」「ただいま」が言える場所になってほしいという思いで名付けた「itteki」での活動をこれからも続けていきます。
香川県善通寺市「認定NPO法人子育てネットくすくす」プレゼンター 草薙様
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「くすくす」は、23年の活動歴があります。活動のきっかけは私が善通寺市に引っ越してきて、知縁、血縁、地縁もない中で、いろいろと迷いながら妊娠・出産・子育てをしたことでした。善通寺市は転勤族が多いので、子育て世代は孤立してしまうことが多いのです。また、地域のしきたりなどの壁にぶつかっている方も多く、「目の前の一人を救えなければ誰も救えない」という思いから、善通寺市やその周辺地域の親同士が協力しあって子育てを応援することを 目指し、「くすくす」を設立しました。ミッションとしては、障がいのあるなしに関わらずこどもの幸福を第一に考える。そのためには家族全体の支援が必要であるとの前提に立って、地域子育て支援、児童発達支援、こども食堂、デイサービス、緊急ショートステイなど、様々な事業を展開し、住民同士のつながりや学び合いに基づく地域子育て支援環境づくりを目指しています。社会で起こっている問題を、個人の問題として捉えるのではなく、社会全体の問題として捉えていく。他人事ではなく、目の前の一つ一つのニーズをどう社会の中で具現化していけるのかを大事にしてこれからも活動していきたいと思っています。
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各団体の発表を受けて、こども家庭庁長官官房参事官(総合政策担当)付地方連携推進室長吉村顕より感想を述べました。
「皆さまの熱心なお話を伺って、異なる活動目的、活動内容であるにも関わらず、驚くほど共通性があると思いました。こどもたちのやってみたいという思いをしっかりと聞き、実行し、見守り、そして共に成長していく姿。誰かのためにやっているというより、それぞれ目の前の地域が抱える問題に対し、皆さまが向き合っている姿が、一番共通している部分だと感じます。皆さまの取組が、世代を超えて循環し、地域に広がっていくことが、これから新しい取組を行っていきたい方にとってもメッセージになると思います」
第二部 意見交換
第二部では、第一部の各団体の発表を受けて意見交換を行いました。今回の意見交換のテーマは「活動の継続性や地域、団体同士との連携」についてです。ファシリテーターは、株式会社しごと総合研究所で、意見交換のファシリテーションをしながら、その内容をグラフィックレコーディングで記録し、見える化をしました。
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意見交換に入る前に、第一部で発表された各取組について、気になったポイントに付箋でコメントを入れ、グラフィックレコーディングをした紙にどんどんと貼っていきました。その後、付箋の意見も見ながら、2人1組となってそれぞれ印象に残った取組や、改善点を話し合いました。
それが終わると、そ れぞれの意見交換を踏まえた上で、参加者全員で浮き彫りとなった課題について話し合いました。
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プロジェクトの継続や世代交代、行政との連携について
プロジェクトを営む上で、共通認識として上がってきたのが団体の運営側の世代交代、特に大学生などを中心とした若年層スタッフの維持が難しいという意見でした。また、プロジェクトを運営する上での助成金の申請、行政との連携について、どのようにすればいいのか、など運営上のさまざまな課題があがりました。
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この課題に対し、「今回、各地域の取組を見て、プロジェクト継続につながる事例がたくさん聞けたのは大きな収穫。自分たちのプロジェクトにどう活かせるのか検討したい」「若年層のスタッフは、受験や就職などライフスタイルの変化が大きいので、継続率を伸ばすのは大変。過去にお世話になった活動に“戻ってきたい”と思うきっかけづくりを大人たちで作っていくことが大事なのではないか」「草子連さんの幼児・児童と学生が世代間を超えて関わりを持つという循環システムは世代交代やプロジェクト継続に大きく関わってくると思う。この営みを参考にしたい」などの意見があがりました。
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また、資金面については「NPO団体として各種の助成金申請が大変」「行政と一緒にやってはいきたいが、メリット、デメリットについて納得した上で実行したい」「行政だけでなく、企業など横のつながりをどのようにしていけばいいのか」「草子連さんや、HAKKENさんはメディアとの連携ができている。メディアに取り上げてもらえるような情報発信の方法が知りたい」など積極的な意見があがりました。
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よそ者だから見えること、できること
今回、参加された方で、東京、横浜、大阪など都市部から地方に移住された方が多いことがわかりました。その一方、各地域独自のしきたりやルールなど、活動地域との交流で苦労された経験もあったとの意見もありましたが、それを逆手にとってプロジェクトを推進していくパワーにつながったとの意見もありました。
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よそ者だから見えること、できることについて「時代錯誤かもしれないが、やはりよそ者に対しての偏見はまだ残っていると思う」「地域の中での“弱い立場”として感じるハードルが多く、それをどう解消しようかがプロジェクトの原動力となった」「転勤など移住者が多い地域なので、小さなお子さんの母親や、転勤の独身者はまだ孤立しがち。コミュニティとしてどのように彼らを巻き込んでいくかが課題でもある」など、よそ者だからみえることが意見としてありました。また、「よそ者だからしがらみもなく、プロジェクトに邁進できる」「よそ者だから、活動地域の良さがわかるので、プロジェクトに活かしたいと思った」など前向きな意見ありました。
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一方で、こどもの頃からその地域に住んでいる方の意見として「地域ならではのしきたりは当たり前だと思っていたが、客観的な目線で課題としてあげられると、自分が当たり前に思っていたことが、世間ではそうでないことがわかり、いろんな意味で勉強になった」「よそ者ならではのパワーをもらった」「こどもをまんなかに、大人がつながっていく。たぶんよそ者さんがいなかったらできなかったことだ」などの意見もありました。
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さまざまな意見交換を受け、こども家庭庁成育局成育環境課長兼こどもまんなかアクション推進室長安里賀奈子より「本日は皆さまの取組を聞いて、自分では思いつかなかったことが得られたと、すごく実感しています。例えば、置かれている環境への不満、女性の問題、よそ者が非常にパワーがあるなど、こどもの居場所という観点だけで私も見えていなかった部分がわかり、今日は非常に勉強になりました。こども家庭庁では“こどもまんなか”として政策を進めていますが、こどもの声を聞く社会は大人の声だって聞く社会だし、日本全国が良くなる原動力につながると思っています。
皆さんは実感されていると思いますが、こどものための居場所を目指すことが、活動している大人たちの居場所にもなっていたり、少し上の世代の居場所にもなっていたり、地域に多様な居場所があって、こどもたちが好きなところにいる。そんな場所ではしっかりとこどもの声に耳を傾けるので、こどもたちの目が輝いているのです。その輝きを見ると大人まで元気になる。このような素敵な循環が生まれていると思うと、とても嬉しく思いました。
本日参加された皆さまには、地元に戻られたらネットワークがあると思いますので、今日得た話をヒントに、また新しい展開につなげ、発信していただけると嬉しいです。こども家庭庁でもこどもたちが豊かになっている姿を、幅広い年齢の方々に発信していきたいと思っています。今日は本当に皆さんと出会えて、非常に嬉しく思っています。ありがとうございました」と感想を述べ、会を締めくくりました。
「こどものまわりのおとなサミット」開催の背景と目的
2024年8月に各地域で居場所づくりや学習支援などを行う団体で活動する“ユース世代”を対象に「ユースのアクションサミット」を開催し、ユース世代が考えるウェルビーイングについての意見交換を行いました。
今回の「こどものまわりのおとなサミット」は対象を大人にし、普段はそれぞれの地域でこどものための活動を行っている「こどもまんなか応援サポーター」団体の皆さまにお集まりいただいて、意見交換などを行いました。共通の課題感の発見や「こどもまんなかアクション」を広げていくためのさらなるきっかけづくりを目的としています。
開催概要
【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M107784/202502124103/_prw_OT1fl_jvQ2Hp5D.png】
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