SansanがVR空間で初の「会社説明会」 今こそ「営業職の人材が必要」である理由とは
Sansan(東京都渋谷区)が、営業職中途採用向け会社説明会を2024年3月13日にVR空間上で行った。会場は、J-CASTが運営するメタバース空間「バーチャ場」。
同社が手掛ける営業DXサービス「Sansan」と、インボイス管理サービス「Bill One」の紹介に始まり、営業職として入社したメンバーのステップアップ例、人事施策(社内制度)と働く環境、「なぜ営業が必要なのか」を、人事本部の石橋政幸さんが説明した。
異業種から転職して3年で「SaaS営業のプロ」
現在、採用を強化している営業の職種は下記の3つ。
・インサイドセールス
新規顧客開拓から、見込み顧客の育成・絞り込み、アプローチなどを行う。
・フィールドセールス
インサイドセールスから引き継いだ顧客に商談を行い、受注や活用促進などを通じて関係性を深耕する。
・カスタマーサクセス
導入から利用定着と積極活用を支援し、長期的に利用してもらう体制を構築する。
Sansanは、見込み顧客の獲得から顧客の契約継続やアップセルまでを、上記3職種とマーケティングによって分担・協業している。
各職種について、求める人物像
21年にインサイドセールスとして中途入社した「若手のホープ」、佐野純子さんの例を見ていこう。新卒で医療機器メーカーに就職し、医療機器営業をしていた経験を生かし、Sansanでは1年半インサイドセールスとして働いたのち、より中堅規模を対象としたフィールドセールスへ異動。現在はSaaS営業のプロとして活躍している。
佐野さんのキャリアパス
Sansanには、「異業種からの中途入社希望者が多い」と石橋さん。佐野さんのようにまったくの異業種出身であっても、積極的に成長を促し一営業として自立させる環境があると話す。
営業職のステップアップ例。大幅アップのタイミングもある
「あってもなくても仕事はできる」サービスだからこそ
なぜ、Sansanは営業職の人材を必要としているのか。
第一に、「市場開拓の余地が、まだまだある」点。例えば、18年目を迎える営業DXサービス「Sansan」は年間売上高200億円規模、ストック(顧客から継続的に売り上げを得られるビジネスモデル)売上高が前年比で15.2%あり、契約社数も右肩上がりで順調そのものに見える。ただ、全国には200万社の企業があり、利用企業カバー率を見ると、販路拡大についてまだまだ成長の可能性を残しているように感じられる(画像2)。
Bill Oneの成長率も、右肩上がり
また「Sansan」や「Bill One」は、「今までなかった価値を提供」している一方、悪く言えば「あってもなくても仕事はできる」サービスである点も、営業が介在する価値につながるという。導入するとどんなメリットがあるか、顧客がイメージできるように成功ストーリーを伝え、共感してもらうことで受注に結び付くためだ。
「名刺は『つながりのデータ』として活用できる。『会社の資産』として適切に管理したほうがよい。つながりを可視化すると、ビジネスチャンスが増える」
このように、Sansanの営業社員は新しい価値を提案してきた、と石橋さんは語る。「こういうスキルを持っていれば、Sansanの営業になれる」との明確な答えはないが、既存概念にとらわれず、自らすすんで新たな挑戦を重ねていく人が活躍しやすい職場だという。