コロナ感染者、12週ぶりに減少 インフルは5週連続で増加、九州で猛威
厚生労働省によると、2024年2月5~11日の1週間に報告された新型コロナウイルス感染者数は12週ぶりに減少した。しかし、まだ高水準が続いている。一方、インフルエンザは5週連続で増加している。
コロナは石川が2週連続トップ
厚労省は新型コロナやインフルエンザの感染者数を、全国約5000の医療機関の情報をもとに定点把握し、1週間ごとに公表している。
それによると、2月11日までの一週間、コロナ感染者は1医療機関当たり13.75人。前の週から2.40人減少した。12週ぶりの減少だ。
都道府県別では、石川県が全国トップ。このほか、愛知、群馬、茨城、福島、宮城などが目立っている。石川は、県全体で21.91人。前週から2.61人減少したが、2週連続で全国トップ。県内の保健所管轄地域別では、能登中部が44人と最多。金沢市が22.12人、石川中央が21.09人となっている。能登北部の医療機関の一部では地震の影響で、患者数報告が困難な状態が続いている。
インフルは九州が多い
一方、全国のインフルエンザはまだ増えている。全国の定点医療機関当たりの感染者数は、23.93人。5週連続で前の週を上回っている。福岡(56.48人)、佐賀(38.15人)、熊本(34.83人)など九州が際立って多い。
風邪(普通感冒)、インフルエンザ、新型コロナは、初期の段階では判別がつきにくいとされる。特にインフルと、コロナが同時流行している今の時期は、体調が悪くなっても何に感染したのか、分かりづらい。
大正製薬のウェブサイト「かぜお役立ちコラム」で違いを解説している。
それによると、「症状の現れ方」は、風邪はゆるやか、インフルエンザは急激、コロナは「ゆるやかだが、急激に重症化、肺炎を合併することも多い」。風邪は微熱にとどまるが、インフルエンザは高熱、コロナは37.5C以上の熱が4日以上続くことが多いという。基本的な感染予防策は、マスクや手洗いの励行、三密を避けるなど、コロナもインフルも風邪も同じだとしている。