TikTokでバズる「たい焼き店」 具材持ち込みOK、自分で焼ける体験型で人気
TikTokで40万回再生され、「変わったたい焼きが食べられる」と話題の店がある。浅草たい焼き工房「求楽」(ぐらく、東京都台東区)だ。自分で好きな具材を持ち込んで、その具材を使い「オリジナルたい焼き」を作る体験ができる。
J-CASTトレンド記者も、実際にたい焼き作りに挑戦。店主からは、具材や客層に関する興味深いエピソードが聞けた。
「ホットドック」は変わり種で外国の人に人気
「求楽」に入るとまず、たい焼き作りに使用する鉄板が載ったテーブルに案内される。そこには、たい焼きに入れる具材が書かれたメニューが。他にも、自分で食材を持ち込んで、たい焼きを作ることもできる。
今回、記者は具材を持ち込んでいないため、店のメニューを選ぶ。変わったメニューがたくさんある中で悩んでいると、奥から声が。
「『ホットドック』は変わり種で、外国人に人気なんです」
声の主は、「求楽」店主のJOHさんだ。せっかくなら変わり種を頼んでみたいと思い、記者は「スイートポテト風」「ホットドック風」と「抹茶こしあん」を注文した。すぐに具材が登場。早速たい焼きを作っていく。
まずは、300ミリリットル水のはいったボウルにミックス粉200グラムをふるって入れる。ふるいにかけ終わったら、混ぜる。ダマが全部なくなりまろやかになったら、生地は完成だ。
その後、生地の流し込みに使う器具「チャッキリ」に移す。「たい型」の鉄板に生地を流し込みながら、スプーンでまんべんなく伸ばし、具材を入れる。鉄板(焼き板)は両サイドに分かれており、二つを重ね合わせることで一つのたい焼きが出来上がる。そのため、先に両サイドの焼き版に生地を流し込む必要がある。
チャッキリを使って生地を入れ終わったら、具材を投入だ。
具材は上からホットドック風、スイートポテト、抹茶こしあん
具材を全て入れ終わったら、ここからが勝負。焼き板を右から左に重ね合わせる。
重ね合わせたら、3分焼く。焼いている間、鉄板からは煙と共にたい焼きのおいしそうな香りが。今にもお腹がすいてくる。焼きあがったら鉄板を開き、ピックでたい焼きを鉄板からはがしたら完成だ。
苦戦しながらも、なんとか完成したわけだが、少し中身がはみ出している気がする。鉄板の重ね具合や、水分量、そして生地の量が少ないとうまく両サイドがくっつかず、中身がはみ出たりすることがあるとの話だ。
具材次第では、水分量の調整を行わないとならない。実体験して、難易度が高いなと感じた。
タイは「めでたい」という意味がある
たい焼き体験終了後に、店主のJOHさんに取材した。「浅草たい焼き工房 求楽」をオープンしたきっかけは、JOHさん自身がたい焼きが好きで、たい焼き作り体験を通していろいろな人に和菓子のおいしさや文化を知って欲しかったからと話す。
タイという魚は、「めでたい」という意味あいから縁起がよいとされ、よく祝い事に出される。求楽にも、結婚記念日や誕生日などの人生の節目や、内定者懇親会や親睦会など人との仲を深めることを目的に訪れる客も多い。
そして、外国人客も。日本人の固定概念にはないような「おもしろ具材」を持ってくる。その中でも、JOHさんがびっくりしたのが「お刺身」と「納豆キムチチーズ」だった。意外にも、「新食感でおいしかった」とのこと。また、宗教上の理由から豚肉や牛肉を食べられない外国人観光客でも、一からたい焼きが作れて、自分の好きな具材を自由に持ち込めるから、安心して利用できる。