新型コロナ感染者、7週連続で増加 新たな変異株「JN.1」が主流に

   冬になって、また新型コロナウイルスの感染が全国的に拡大している。厚生労働省の発表によると、2024年1月第1週段階では、7週連続で感染者が増加している。世界的に流行しつつある新たな変異株「JN.1」によるものとみられている。

岐阜や長野で感染者が目立つほか、石川でも……
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岐阜や長野で目立つ

   厚労省によると、全国約5000の定点医療機関から1月1~7日に報告された新型コロナウイルスの新規感染者数は、1医療機関当たり6.96人。

   都道府県別では、岐阜15.23人、長野12.61人、愛知12.40人、茨城12.27人、福島11.29人、大分11.02人などが目立っている。40府県で前週より報告が増えている。

   能登半島地震の影響で、避難所などで感染症の拡大が心配されている石川県は1医療機関当たり8.44人。前週の5.42人から大幅に増えた。能登半島内の調査対象医療機関は、感染者の把握や県への報告が難しくなっているため、実際の感染者は、もっと多いと推定されている。

   全国の感染者は、前週が5.79人、その前の週は4.57人。23年11月下旬以降、7週連続で増えている。

   昨夏の「第9波」では、7月上旬段階では1医療機関当たり7人前後だったが、その後に感染が拡大、ピーク時の9月上旬には20人に達していた。

免疫回避力が高い

   今回、感染拡大を引き起こしているのは、新たな変異株「JN.1」ではないかと推測されている。毎日新聞によると、オミクロン株の派生株「BA.2」がさらに変異したウイルスだ。23年11月ごろから世界的に感染が広がり、世界保健機関(WHO)は昨年12月18日、「注目すべき変異株(VOI)」に指定した。

   国立感染症研究所によると、JN.1は、12月上旬の1週間では、国内で検出されたウイルスの1割強だったが、約3週間後には3割強に増えている。

   NHKによると、米国では12月23日までの2週間に、新型コロナウイルスに新たに感染した人のうち、およそ44%がJN.1によるものだった。

   JN.1の特徴について、WHOは免疫を逃避する能力が高まっている可能性があるとしている。ただし、入院や重症化のリスクが高くなっているという報告はないとしており、現在のワクチンで予防効果が得られると説明している。

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