男性でもできる「女声」にVR記者が挑戦 メタバースで発声講座

   動画サイトでは、身体的性別にかかわらず、男性や女性の特徴を持った声の両方を出せる人を「両声類」という俗語で呼ぶことがある。「両声類」講座をテーマにした動画では、男性でも出せる「女声」について解説したものがいくつも存在する。

   この技術に興味を持った「メタバース調査隊 Hack2」。女声の発声講座動画をユーチューブに投稿している「くず鉄」さんをメタバース空間「バーチャ場」に招き、その出し方を教わった。

「メタバース調査隊 Hack2」 テーマは「女声」
左がくず鉄さん、右が草羽エルさん
VR記者カスマルが女声に挑戦
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かわいい声と地声のギャップに

メタバース調査隊Hack2」とは メタバース(仮想空間)の魅力を取材する「VR記者カスマル」と、バーチャルBAR「Angel Kiss」店主を務めVRイベントを主催している「草羽エル」のユニット。メタバースにまつわるコンテンツやその面白みを2人で発掘、発信していく。

   「女声歴10年」というくず鉄さんは2020年3月1日に自身初の女声講座動画としてユーチューブに「低音男子に捧ぐ 女声講座」を投稿した。20万回以上再生され、注目を集めた。ライブ配信では、女声の出し方について悩む人へのアドバイスも実施している。

   今回のバーチャ場での女声講座は2023年9月5日に実施。「くず鉄と申します、よろしくお願いしますー」と語る声は、女性にしか聞こえない。同時に実施したユーチューブ配信を見ている視聴者からは「かわいい」との声が相次ぐ。

   まず注意点として、今回くず鉄さんが紹介する内容はあくまで一例。ほかにもさまざまな女声の出し方、考え方があるため、「あくまで参考程度」にとどめてほしいとのことだ。

   くず鉄さんによると、女性声を学ぶ上で知るべきポイントはいくつかある。たとえば男性が女声を出すには、女性の喉の形や声帯の使い方を再現する必要があること。

   裏声と地声を使い分ける「声質」や、喉仏の位置によって声の深さなどを変える「声色」という概念があること。そして声の高さの「音程」そのものは、声質とリンクするわけではないとった点だ。女性声を出したいからといって、むやみに声を高くすればいいわけではないということだ。こうしたポイントについてくず鉄さんは説明していく。

   声質についてくず鉄さんが実演すると、突如として太めの低音ボイスがバーチャ場に響いた。くず鉄さんの地声だ。突然の変化にVR記者カスマルや視聴者が混乱するなか、くず鉄さんは「いつもより低いかもしれません」と続けた。地声と女声、それぞれのギャップがとにかく大きいのだ。

くず鉄さんが語る簡単なやり方は

   次は実践編。まずは楽器のオカリナを鳴らすようなイメージで裏声を出す。そして、咽頭(のど)を上げる。ウイスパーボイス(ささやき声)で叫んでみると、喉仏を上げる感覚が体感できるという。

   この裏声と咽頭上げを混ぜていくと、女声が作れるのだという。簡単な方法として、裏声でささやき声を出しながら叫ぶやり方を紹介してくれた。

   地声は男性の声そのものであるVR記者カスマル。照れながら裏声とささやき声を混ぜ、「あー、あー聞こえますか?」と細い声を練習していく。

   くず鉄さんは「響き的には(女声に)近くなってきている」と評するが、自分ではできているのかよくわからない。くず鉄さんによると、音響機材を使い、発している声を自分で聞きながら練習するのも、女声を習得するうえで「大事なこと」だという。

   今回のバーチャ場での女声講座の様子は、草羽エルさんのユーチューブチャンネルから視聴できる。動画は記事下部から確認可能だ。

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